もし……
「もし別の人生を選べるとしたら、何になりたいか?」
先日、うちのスタッフから突如、そんなことを聞かれた。
俺はふだん、そういうことを考えもしないし、
質問自体、俺の生き方の範疇外という感じなので、
しばし、答えに迷ってしまった。
で、出た答えが「スポーツ選手」だった。
小学生みたいだな(笑)
でも、身体一 ...
会話力
昨日のブログのコメントに、
「相手の心をつかむ会話方法を教えてください」
という質問があった。
この間俺がつらつらと考えていたこととかぶるので
答えになるか分からないが、書いてみる。
俺は本業で、「患者さんを説得して医療につなぎますよ」とアピールしているし、
名刺の裏にも、「説得」とわざわざ印字している。
「説得」と言われると、お ...
“気”について
俺のところにはときどき、トラブルを抱えた若い人間が来る。
知り合うきっかけは、ほとんどが「たまたま」、
行きつけの飲み屋で顔見知りになったとか、
まったく関係のない案件で他人から紹介された、とかである。
関わると面倒なこともあるが、勉強になることも多い。
とくに大半が20代なので、その後の変化が、とても分かりやすいのだ。
彼らを見ていると、良 ...
2人の男
俺は少し前に、あるトラブルの解決に携わり、
AとBという2人の男に出会った。
2人とも20代である。
もともとそのトラブルは、Aが持ち込んできたものだった。
本人は被害者面をしていたが、自業自得の側面もあり、
俺からすると、加害者でもある。
反対にBのほうは、ただ巻き込まれてしまっただけで
言ってみれば、もらい事故のレベルである。 ...
ぼったくりはどっちじゃ!
身体は一つしかないので、仕事は選ばなければならない。
そうこころに決めているのだが、ときどき
とんでもない仕事(家族)にひっかかってしまうことがある。
きちんと契約を結ぶ気も、代金を払う覚悟もないのに
さもその意思があるかのような顔をして「お願いします」とやってくる。
こちらが動かざるをえないような緊急の案件を
「困った、困った」と言いながら持ってくるから、
話を聞いてしまった以上 ...
100か0か
俺の幼なじみに、ものすごく仕事のできる男がいる。
何の仕事をどのようにやっているのかを詳しく書くと
営業妨害になりかねないので、そこは省略するが、
まあ、俺と同じような最前線の現場仕事だ。
その中でもちょっと特殊な能力を要する分野に携わっているのだが、
実力は、日本でも三本の指に入るのではないか、というお墨付きである。
彼は、子供の頃からとにかく身体能力が高かった。
ある女性の死
先日、携わっていた人間がまた一人、この世を去った。まだ、30代前半だった。
彼女は、小学生の頃からシンナーをはじめ、覚せい剤も相当な量を摂取してきた人間だ。出会いのきっかけは、知り合いの警察官が、「覚せい剤使用の罪で服役し、出所したばかりの女性が、更生したいと言っている。一度、話を聞いてやってもらえないか」と言ってきたのだ。
うちは基本的に、家族からの依頼しか請けていないのだが、地元の人間ということもあり、「本気塾」に呼んで話を聞いた。
現場はハードだ
悲惨な事件が起こるたびに、
「専門家は何をやっていたんだ!」と言う声があがる。
現実に起きていることを見たときには、
賛否両論巻き起こるのも当然だし、
議論が活発化するのは、いいことだと思う。
でもひとつ、「言うは易く行うは難し」
ということを忘れてはならない。
俺は現場の最前線に立っている身として、
ハードな案件が多すぎることを、身をもって感 ...
Xデー
進行中の案件のXデー、すなわち本人に会って説得する日が近づいている。
なのでここ数日は、メシの量を減らし、
時間を作って、腕立てや腹筋をした。
痩せるとか体を鍛えるという目的ではなく、
頭とこころをすっきりさせたくて、やっている。
これまでに家族から話を聞いたり、現地で調査を行ったりして、
危なっかしい事実も多々出てきたが、それはそれだ。
三カン王
思い起こせば俺は小学生のときから、学校の教師に対して
「お前の言うとること、本当か?」と、疑ってかかるような子供だった。
実際、しょっちゅう教師に食ってかかっていた。
だけど成長するにつれ、まわりの大人から、
「本当のことをズケズケ言ってはだめだ」とか
「他人には丁寧な言葉で話さないとだめだ」とか言われるようになった。
俺には、意味が分からなかった。
&n ...
すべてイレギュラー
俺はとにかく、型にはめられるのが、大・大・大嫌いだ。
とくに、皆がこうだからとか、世間はこう言うからとかいう、
自分の目では見えない、よく分からない基準で縛りつけられること、
それが俺にとっては、最大のストレスになる。
だいたい型にはまるのが嫌だから、大学も中退してしまったし、
サラリーマンにもなれずに、自分で会社を興したわけだ。
俺の仕事のスタイルは、攻めて攻めて攻 ...
ダマテン
この間、某企業の社員さんたちと話していたとき、
彼らが「押川さんには、ダマテンしませんから!」としきりに言う。
ダマテンとは、「黙って(リーチをかけないで)テンパイの状態でいる」という麻雀用語だ。
「麻雀やっているわけじゃないのに、何だ?」と俺は言った。
すると彼ら曰く、最近は、とくに30~40代のサラリーマンの間で、
この「ダマテン」=「黙って何かをする」人間が多いというのだ。 ...
仕事のタイトル
昨年はいろいろと忙しくて、気がつけば、会うひとごとに「どこか悪いんじゃないの?」
と身体の心配をされてしまうほど、疲れている日が多かった。
その反省を踏まえ今年は、自分のペースを大事にしていこうと思う。
ちょうど、「エッセンシャル思考」という、面白い本を読んだ。
オビに「99%の無駄を捨て1%に集中する方法!」とあるように、
N ...
「ネクストワールド」をどう生きるか
最近、NHKスペシャルの「ネクストワールド」を興味深く観ている。
それによると、2045年には、コンピューターが人間の能力を上回るそうだ。
たとえば血液細胞ほどの大きさになったコンピューターが、脳に埋め込まれたり、
コンタクト型になったりして、必要なデータが出てくるようになる。
暗記や計算、語学の能力は必要なくなり、
身体的な強さすら、機械を装着することでまかなえるようになる。
……というよう ...
忘れるしかない
この間、昔の仕事のことでどうしても思い出せないことがあって、
「俺もいよいよボケが始まったか……」と、さすがに不安になった。
でもうちのスタッフに言わせれば俺は、
終わったことに関しては、すぐに忘れるタイプらしい。
ついでに、「同じ話を何回もしていますよ」とも言われた。
俺は思わずこう言い返した。
「過去を逐一覚えていたら、危険すぎることに嫌気がさして、
...
超コンパクトな生活
俺はこう見えて整理整頓が得意なので、
書類なんかも何ヶ月かに一度はきちんと見直して、
不要になったものはガバッと捨ててしまう。
プライベートの時間はないに等しいので、
ムダな買い物はあまりしないし、
ついつい買って増やしてしまうのは、本くらいだ。
それでも周りを見渡してみると、俺の生活はモノに囲まれている。
この中で、俺が絶対に手放せないモノってなんだろう ...
成熟とは何か!?
俺は18歳まで小倉(今の北九州市)で育った。
高卒後、東京に憧れて上京し、都会も面白いとは思うけれど
幼少期を小倉で過ごせたことは、良かったなあと思っている。
もちろん、今の小倉は昔とは違うし、
ずいぶん丸くなったな、という感じはあるけど、
なんていうか人間くささのある街なんだ。
そういう街で育った人間としては、
「東京生まれ東京育ち」のひとと話をしていて ...
都会では生きられないひとたち
俺が携わっている、心を病んだり、犯罪に手を染めたりしているひとや
大手企業に勤めていても行き詰まっているようなひとをみると、
「このひと、都会に住んでいなかったら
もっといい人生を送れるんじゃないか」
と、思ってしまうことがある。
都会の暮らしが、絶対的に向いていないのである。
とくに20~30代で、人生につまずいて ...
タバコ吸って悪いか!
俺はかなりのヘビースモーカーである。
いろんなひとから、「ニコチン中毒ですね」と言われる。
テレビの視聴者からも叱られる。
昔、「本気塾」に関するテレビ放映があったときには、
「塾生にタバコ禁止とか言っといて、押川が吸ってんじゃねー」
という指摘を、2chに書かれまくった。
禁煙するなら、完全に治療の領域だな。
禁煙しようと思った ...
俺の仕事についてつらつら書く
医療にかかる必要のあるひとを、医療につなげる。
言葉にすると簡単だが、そこに至るまでには、
さまざまな業務をこなさなければならない。
スタッフによるヒアリング(聞き取り)だけで何時間もかかるし、
その後の俺の相談(面談)を経て、業務依頼となれば、調査や視察を行う。
その結果をもって現状を緻密に分析する。
危険予測、危険排除、コンプライアンス遵守のチェック等も欠かせない。
  ...