負けからの切り替え
仕事でもプライベートの人付き合いでもそうだと思うが、
ダメな出来事があったときに、上手な切り替えができるひとを見ると
このひとは、頭がいいなあ、と思う。
負けの美学、とでも言おうか。
仕事で失敗をして、君はもういいよとなったときに、
言い訳をしたり、めそめそしたりせず、
「お役に立てずに申し訳ありませんでした」
と頭を下げて帰っていく。
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寿命
「寿命」とは寿に命と書く。
俳優の森繁久彌さんは、奥さんを亡くしたときに、
「寿命とは、命 を寿ぐ(ことほぐ)と書くんです。
寿命がきて亡くなるということは、めでたいことなんです」
と言ったそうだ。
しかし、いったい何を持って「寿(めでたい)」とするのか。
長生きできればめでたいとは限らないし、
短くても、太くて優しい生き方もある。
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なぜと言われたら…
「なぜ、このような仕事をしているのですか」
「自分だったら、とてもできないし、やりたくないです」
今までに、たくさんのひとから言われてきた言葉だ。
なぜか? 俺もときどき考えるのだが、
生きる意味など死んでみるまで分からないように、
自分のやっていることに、いちいち、
明確な答えなど見いだせるわけもないのだ。
ただ一つ言えることが ...
好きな言葉
「下がる」
「落ちる」
「底」
これらは、俺がとっても気持ちよく感じるワードである。
仕事がうまくいっていないとき、しょーもない失敗をしたとき、
このワードが自分のこころの中に、フッと浮かぶ。
誰かからはっきり、指摘されることもある。
俺は別に、落ち込んだりしない。
むしろ、清々しい気持ちになる。
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最上級のボトム
「夢は努力すれば必ず叶う」なんてことを、
恥ずかしげもなく言う大人がたまにいるけど
俺は、そうは思わねーな。
こんな時代に、下剋上などあるわけがないし、
人間は所詮、自分の能力の範疇でしか生きていけないのだ。
この能力の範疇というのは、生まれ落ちた時点で決まっているのかもしれない。
いや、きっと決まっているのだろう。
育った環境が ...
理解
「なぜ、こんなことをするのだろう?」
という振る舞いをするひとが、少なからずいる。
ときには、倫理、道徳、常識の範疇を超えたことをするから、
ぼやっと付き合っていては、厄介事に巻き込まれる。
たんなる友人・知人の類いであれば、
「縁を切ればいい」ですむかもしれないが、
家族や親族、あるいは仕事仲間ともなると
そう簡単にいかないこともあるだろう。
繊細と豪胆
俺の仲良くしている友人に、
学生時代にスポーツで日本一になったことのある男がいる。
そのスポーツは、男らしさの象徴みたいな種目だから、
種目名だけ聞いたときには誰もが、豪快で豪胆な人物像を思い描くと思う。
たしかに彼は、超がつくほど面白く、豪胆な男でもあるのだが、
その反面、ビックリするぐらい繊細な面を持ち合わせている。
そういう男だから、い ...
俺の役割
昨日のテレビ放映に関して、
他の番組ですでに放映されていた内容であったにも関わらず、
たくさんの反響があったようである。
当ブログにも、こころのこもったコメントや
応援の言葉をいただき、ありがたい限りである。
しかし、こういう放送があると、
俺のことを、精神科医療の専門家か何かと勘違いして
「押川先生に、うちの子供を“診て”もらいたい」
などと ...
耐力
ある方から教えてもらって、非常に納得したこと。
人間には、他人が見たときのイメージというものがある。
それこそが、そのひとの「キャラ」なのだという。
若いうちは、「イメチェン」などと言って、
キャラクターを変えていくことも可能だが、
35歳を過ぎたあたりから、それは不可能になるそうだ。
なぜなら、周りの抱くイメージというのは、
そう簡単に変えることができな ...
何よりも興味深い
俺が、移送や自立支援など精神保健の業務に携わるとき、
入り口として、俺と家族との「面談」があるのだが、
実はその前に、すべての礎となる業務「ヒアリング(聞き取り)」がある。
これは対象者の現状、既往歴だけではなく
生育歴、家族・友人との関係、趣味嗜好まで、
本人に関するあらゆることを聞き取り、まとめる作業だ。
昔はそれも含めて全部自分でやっていたのだが、
...
排除からは退化しか生まれない
いつも言っていることだけれど、
「面倒」や「苦労」を避け、簡単に排除して生きるひとの、なんと多いことか。
最近は、幼い子どもの命すら、あっさり排除される。
虐待死のニュースを見るたび、そう思う。
そんな人間が増えたからこそ、逆張りを行くのが俺のポリシーだ。
皆が面倒がって、嫌がって、「苦労するよ」と言うような物事や人間、
それこそを受け入れてやっていこうと、改めて思う ...
大人の役割
この間、「IT人材高齢化」に関するニュースを見かけた。
俺は超アナログ人間なので、細かいことはよく分からないが、
「ある金融業のIT部門では、平均年齢がすでに50歳を超えており、
業務内容に対して賃金が見合わないことに苦慮している。
また、ある製造業の大手企業では、情報システム子会社のベテラン社員が古い技術に固執し、
本社IT部門が推進しようとしている新規技術の採用を阻止しようとする動きに困惑しているとい ...
高倉健さん
高倉健さんが亡くなった。
俺は、作品をたくさん観ているような熱狂的なファンではないが、
以前、NHKでやっていたドキュメンタリーを観て、いたく感動した覚えがある。
芝居にかける情熱と、そのストイックな生き様に、
「俺もこういうふうに年をとりたいものだ」と、素直に思った。
高倉健さんの最後については、事務所からのコメントで、
生ききった安らかな笑顔だったことと、 ...
人生で本当に大切なものは何か
Facebookではもう紹介したのだが、
知人から教えてもらったこのページを、皆さんにもぜひ読んでほしい。
俺の仕事に関して言えば、家族の問題に携わるようになって約20年、
その間だけでも、殺伐とした家族・親子が増えたように思う。
家族の間で「殺す」「殺される」という言葉が飛びかい、
子供が事件や事故を起こすと分かっていて、放置する親がいる。
継続の難しさ
「継続は力なり」とはもっともな言葉だが、
どんなに好きなことであっても、続けるには苦しさが伴う。
かく言う俺も、仕事をしていて「ハア……」となることはいっぱいあるし、
ブログを書くのも飽きたな、と思う瞬間も、たまにだが、ある(笑)
「プロのスポーツ選手だってそうだよ」とは、
プロスポーツの現場で仕事をしている人が、教えてくれたことだ。
憧れと ...
どんなふうに年をとるか
俺のところに舞い込んでくる依頼には、
これまでの経験をもとに、パパッとできてしまう仕事もあれば、
自分自身を追い込んで、追い込んで、追い込みまくらなければ、
引き受けられない仕事もある。
依頼を断ることは簡単なのだが、難易度が高ければ高いほど、
「やるしかない!」と血が騒いでしまう。
事務所のスタッフが、「この仕事はちょっと……うーん」と
眉間にシワを寄せているのを見たときなんかに ...
俺がメディアに出る理由
ときどきテレビの取材なんかも受けている俺だが、
扱う問題がヘビーなので、毎回、ハードルが高い取材になる。
そこまでしてなぜメディアに出るのか? といえば、
真実を知ってほしいという思いがあるからだ。
ストーカーや家族間の殺傷事件はじわじわ増えている実感があるし、
加害者に精神科の通院歴があった、家族が保健所や行政機関に相談していた……
という背景が、ニュースの中で取り ...
真実をねじ曲げることなどできないのだ!
俺は本気塾で、違法行為を行ってきた人間の更生に携わっているのだが、
どんなに周りが一生懸命になって、その人間を立ち直らせようと頑張ったところで、
最後はやはり、本人の“こころ”にかかっていることは言うまでもない。
いつまでたっても自らの行為を省みない、
被害者や迷惑をかけた相手に対して、謝罪も償いもない。
そんな人間は、周囲がいくらフォローをしようとも、同じことを繰り返す。
そうなったときには ...
EQについての本を読んだ
この間、EQ(心の知能指数)に関する本を読んでいて、
これからの世の中を生き抜くためには、
この部分がますます欠かせなくなっていくんだろうな、と感じた。
EQについては専門書がたくさん出ているので詳しくは書かないが、
EQ理論提唱者が述べているEQの五大要素とは、以下のようなものである。
1.自分の感情を正確に知る
2.自分の感情をコントロールできる
3. ...
ケンカの強い奴が勝つんじゃないの
NYに来て思ったのは、「ケンカの強そうな奴が多いな!」ってことだ。
単純に腕力が強そう、身体がでかいってひともいるが、
目つきや表情に気合いがみなぎっていて、
「絶対、負けねー」みたいなオーラを振りまいて歩いているひとが多い。
それを俺なりに表現すると、「ケンカ強そう」ってなっちゃうわけだが、
アメリカという国が、さまざまな問題を抱えつつも
いつまでも世界中から人が集まる国でありつづける理由が ...