熱帯化日本
八月も終わりに近づいてきたが、まだまだ暑いな。
なぜか発熱までしてしまって、暑さ倍増である。
学生の頃、そのうちバブルが崩壊し、経済成長も終わるだろうことは何となく想像していた俺も、
連日40度近い気温が出るような、ここまで暑い国になるとは、さすがに思っていなかった。
湿度が高いせいか、気温の高い海外諸国出身のひとでさえ、
日本(東京)の暑さには驚くそうである。
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「人気」とは人の気
何があってもへこたれない、ネガティブな言動が1ミリたりともないひとに、
ときどきお目にかかることがある。
面倒なことや危ないことに遭遇しても、迷ったり悩んだりしないし、
他人からボロカス言われても、ぜんぜん堪えない。
気持ちの切り替えが早いと言うよりは、
「落ち込む」とか「悩む」という思考回路がないみたいだ。
何も考えていないおバカさん、とい ...
暗記<やる気元気
昨日、ニュースで出ていたが、
最近の国民生活に関する世論調査で、
3人に2人が生活に不安を感じているという結果が出たそうである。
今の時代の漠然とした閉塞感をみたときには、
まあ、当然の結果かな、と思う。
この諸悪の根源は、やっぱり暗記の教育にあったと俺は思う。
暗記の暗(諳)には、諳(そら)んずる、という意味があるらしいのだが、
礎となる愛情
人間力のある奴、魅力のある奴、秀でた能力のある奴、
反対に、社会適応できない奴、凶悪な事件を起こす奴……
この礎は、幼少期に親からどれだけ愛情をもらったかで決まるのではないかと、
俺は確信を持っている。
もちろんなかには、親を知らずに育ち、それでも立派なひともいるが、
そういうひとは、常人には計り知れないような苦労、きつい思いをしてきているので、数は少ない。
ここでは ...
成長から成熟の社会へ③
前から言っていることだけど、俺は本当に同世代の人間から
やたらと嫌われるんだよな。
たとえば、珍しい職種のせいか、テレビや出版などマスコミ業界の方から
「一緒に仕事をしましょう」と声がかかることも、ないわけではないのだけど、
そうすると、その会社にいる俺と同じ40代の奴らがすっとんできて、
「押川はあぶねー奴だ」「ネットで検索したら批判がいっぱい出てくる」
「昔、週刊 ...
成長から成熟の社会へ②
「成長」から「成熟」へと社会が変わり、
前置きばかりが長くなり、本質(=問題解決)が遠のいている時代だ。
ここから先は、醜いもの、凶悪なもの、不可解なもの、
そういうものたちが、ごろごろ出てくることを、覚悟せねばなるまい。
現に俺の本業である精神保健分野でも、
「(退院したら)親を殺してやる!」「秋葉原のような通り魔事件を起こしてやる!」
と叫んでいるような患者ですら ...
成長から成熟の社会へ①
戦後の復興の時期から長らく、この国は「成長」の時代を過ごしてきたわけだが、
バブルがはじけたあたりから、もはや成長は見込めなくなった。
そこから社会は変わり、今は「成熟」の時代になった、と俺は思っている。
特に今、働き盛りの俺たち世代(40代)は、良くも悪くも「成熟」を享受してきた。
多くが、いい学校を目指し、資格を取り、そこそこの企業に就職した。
なんとなく仕事をしていてもメシを食っていけるだけの給料を ...
俺は人気者だ!
先日、精神科病院に入院している患者さんの面会に行った。
病棟に足を踏み入れたとたん、俺のもとに他の患者さんまで、わらわら集まってきた。
あるひとは、俺を新入りの入院患者だと思ったらしく、
「荷物はロッカーに入れておけよ」と忠告をしてくれた。
そしてさらにこう言った。
「ロッカーに入れて鍵をかけておかないと、盗るからなー」
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17歳少女暴行死
愛媛県伊予市の市営住宅で、
17歳女性の遺体が押し入れから見つかったという事件があった。
17歳少女暴行死か…36歳女と長男ら逮捕 市は情報把握も通報せず
不可解な部分の多い事件である。
被害者の女性は、少なくとも1年以上前から、
加害者の女の部屋で半ば同居状態にあったという。
加害者側に罪があることは言うまでもな ...
日本で一番
学生時代にスポーツで日本一になったことのある知人がいて、
以前から、親しく飲み歩いているのだが、
スポーツで一番をとったような奴は、違うな! と思わされる。
頭だって悪くないはずなのに(ひとが聞いたらへえ~となるような大学出身だ)
未だに、身体を張って生きているのである。
そこに、迷いとか心配とかみたいなものが1ミリたりとも、ない。
人間、ここまで突き抜けることができ ...
価値観がゴロリと
今や、ほとんどのひとが一定の教育を受けることができ、
職業や結婚(恋愛)など、ようするに生き方全般を、
自由に選択できる時代になった。
しかし、本当に自由かと言われればそんなことはなく、
多くのひとが、“生きづらさ”なるものを抱えて生きている。
自由とは何か、教育を受けるとはいったい何か、と思いたくもなる。
問題を抱える家族からの相談を受けて ...
ちょっと早いが老後について考える
「公務員や教員は認知症になりやすい!?」
という記事を、興味深く読んだ。
実は以前、公務員は公務員でも、いわゆるキャリアと呼ばれるひとたちの中にも、
50代で認知症になってしまうひとが、けっこういる……
という話を聞いたことがあったのだ。
50代といえば年齢的にまだ若く、体力もあるからこそ、
介護しなければならない家族もまた、大きな負担を強いられていると聞き、 ...
歯車には徹底抗戦じゃ!
「自由」なんて、あってないような幻想ではないかと思う。
しょせんは、すべて何か大きな歯車にのせられて動くようにできているのである。
しかし、俺はどこまでも抵抗するぞ!
簡単に巻き散らかされるものに手を出すくらいなら
ごうごうたる非難を浴びながらでも、本質を追い求めていきたい。
別に自由はなくてもいいが、
搾取されるだけの生き方ではつまらないか ...
気位高く
世間体ばかり気にしたり、カネカネ言ったり、
男(女)とヨロシクやることばかり考えていたり……
そういう奴を見ると俺の頭には、つい「乞食」って言葉が浮かんじゃう。
世間体乞食、カネカネ乞食、チンポ乞食、マンコ乞食……
仕事でもファッションでも、自分のオリジナルを追究するのではなく、
安易に流行にとびついてばかりいる、流行乞食ってのもいるな。
な ...
鋭い時代になった
おっさんくさい話題で恐縮だが、
俺の若かりし頃には、世界に携帯電話もパソコンもなかったので、
未だにふと、「鋭い時代になったもんだなあ!」と思ってしまうときがある。
たとえば仕事をするにしても、昔はどこかのんびりしているというか、
一つの結論を出すまでに、時間の猶予があったんだよな。
だけど今は、自己紹介も仕事のやりとりも、あらかじめメールで行われ、
直接会うときにはもう、反論や ...
大いなる精神、大いなる忍耐
この間、俺の知人から聞いた話なのだが、
彼の経営する会社の従業員の中に、ひどい妄想を抱き、
たとえば「会社の○○に弁当の中に毒を入れられた」というような発言を、
繰り返している人物がいるという。
その従業員の背景をざっくり言ってしまえば、
ようするに親の愛情を受けずに育ってきている。
彼に対して、俺の知人が経営者として、どのように対応しているかと言えば、
...
俺が唸った! 名言 その8
「野心を持って生きることはいいんだよ。
ただしその野心とは、世のため人のためになるものでなければならないんだよ」
(ベテラン捜査官B氏)
社会で起きているありのままの現実を目にし、
その真理を分かっているひとの言うことは、どこかで似通っている。
それが本質というものなのだろう。
この間、会社を経営して ...
壊れるものと壊れないもの
俺は昔から、“もの”に対する執着が薄い。
今、身の回りにある持ち物にしても、思い入れのあるものはほとんどないし、
もし何かの事情で今すぐそれらを手放すことになっても、
たぶんそんなに落ち込まない。
18歳で親元を離れてから、根無し草みたいな生き方をしてきたから
“もの”に対して執着しないという癖が、ついてしまったのかもしれない。
一般のひとか ...
俺が唸った! 名言 その7
「人生とは、出会いという器でしかない」
(感性の精神科医)
移送の仕事をはじめて、信頼できる医師を探していたときに、
出会った精神科医の言葉である。
この先生は、薬物療法が中心となりつつある精神科医療において、
患者の“感性を上げる”ことを大事にし、精神療法に重きをおいて治療を行っている。 ...
魔法なんてないのだ!
目先の金や物にとらわれるひとの、いかに多いことか……と思う。
本物の価値というのは、ひとのこころとか、人間のつながりとか
そういう無限大のもののところに、あるのにな。
家族の問題を扱っていても、同じことを感じる。
目先の答え、目先の解決策に飛びつく家族(親)が、本当に多い。
たとえば、俺の事務所にかかってくる問い合わせの電話でも、
その電話だけで、子供の問題を解決する ...