浮かれどきは危ないとき
長期入院をしていた患者さんほど、
そろそろ退院を……という話が出たとたんに、
急に浮き足だってしまって、他人の話に耳を傾けなくなる。
今まで制限のある生活を送っていたぶん、
「あれもしたい」「これもしたい」と、とめどなく欲求が出てきて、
結果的に、本人にとって良くない方向へ、
どんどん進んで行ってしまう。
この行動は、卒塾を控えた本気塾の塾生たちも同じだ。 ...
面会
昨日は、入院中の患者さんとの面会日だった。
外食に連れ出し、今後について話をした。
彼は、家族に対しては過去にいろいろとやっちゃっていて、
きびしく絶縁を言い渡されている。
しかし、俺からすると、根はいいひとだ。
けっこう真剣な話をした。
彼にとってはキツイ内容だったかもしれないが、
少しはこころに響いて ...
楽しい会議
今日は、ある企画の件で某所に会議に出向いた。
企画をものにするまでの道のりは、けっこう険しそうだ。
しかし今日は、俺がとても信頼&リスペクトしている方との打ち合わせだったので、
結論だけ言うと「楽しかった!」
このお方と話をしていると、
議論になっても楽しいし、
先行きに困難が待ち受けているのが分かっても、
まったく暗い話にならな ...
説得移送
今日は現場に出て、患者さんの説得移送を行った。
三年間、お風呂に入っていないという、
統合失調症の患者さんだった。
同居している家族や移送スタッフは、
消臭スプレーや芳香剤をまいたり、マスクをしたりしていたが、
俺は患者さんをリスペクトしているので、まったく気にならない。
患者さんに近づいて、目をしっかり見て説得をした。
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木の芽どき
今週は立て続けに現場仕事だ!
医療機関への移送と、患者さんの面会、
どちらも説得だな。
こころを研ぎ澄ませて、かからねばならない。
木の芽どきとはよく言ったもので、
俺が携わっているひとたちも、
今の時期は、なんとなくソワソワしている。
このソワソワを、薬や精神療法で落ち着かせるのが医者の役目なら、
“こころ”がないのは困るよね!
俺はこう見えてけっこう気が長いほうなのだが、
“こころ”がない奴とは、関係を継続するのは無理だな。
ほとんどのひとが初めはいい顔をするし、
こころがあるような言動をとる。
だけど、親しく付き合っていくうちに、
こころがない奴っていうのは、
「欲求」(食・眠・性・金・権利など)のところで取引しようとしだすんだよな。
たとえば、俺に金 ...
ルーツ
自分のルーツについて考えたり、
生い立ちを振り返ったりする機会は、
意外とないのかもしれない。
俺のお袋は、そういうのを何でも包み隠さず話してくれたが、
隠す親っていうのも、けっこういるんだよな。
自分のルーツや生い立ちをきちんと理解するって、
けっこう大事なことだと思うんだけど。
俺が「本気塾」などで、事件に巻き込まれたり、
フリーランスの会
先日、テリー植田氏に誘われて、
「フリーランスの会」なるものに参加してきた。
ラテアート日本一のひとや、
壁に絵を描く日本一のひとなど、
総勢30名ほどのフリーランサーの集いだった。
俺は思った。
「フリーのひとは、いいね!」
一般的には、フリーランスといえば、
=不安定というイメージがあるかもしれない。
...
女々しい
「女々しい」という言葉があるが、
もはやこの言葉は、あまり正しくないな。
なぜなら近頃は、一本筋が通っていて、
なおかつ気合いの入った女のひとが多いからだ。
信念を持った女性というのは、本当に強い。
そういう女性がガンガン物事を進めているのを見ると、しびれるよな。
逆に、気合いの入った男には、
なかなか巡り会えなくなってきた。
正直に生きられるという幸福
自分に正直に生きているひとって、どれくらいいるのかな。
やりたい仕事ができているとか、
満足できるほどの金を持っているとか、
そんな表面的なことではない。
他人に迷惑かけてでも、やりたい放題、
言いたい放題やるのとも違うぜ?
もっと心根のところで、自分のあるがままを受け入れて
健康的なこころで、生きられているか。
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レール
今、目の前に見えるもの、手の中にあるものなんて
実は、ものすごくちっぽけなものなんだよな。
なんたって俺たちは死ぬその瞬間まで、
長いレールを歩いているようなもんなのである。
俺はシンプルなのが好きだから、
できるだけまっすぐなレールを歩きたいと思う。
でもなかには、うねうねうねうね……
他人様の邪魔をするような曲がりくねったレー ...
アウト!?
今、追いかけている案件が、
STAP細胞もびっくりな展開になってきて、
さすがの俺も少々、お疲れぎみである。
この間のブログでも「決断」について書いたが、
「自分で決める」ということをしていない人間が、
いかに増えたか、ということを、思い知らされている。
人生これから、という若いひとたちが、
明らかに怪しい団体、危ない場所に、
「友達に誘われた ...
金ありき
今、ある詐欺事件を追っていてつくづく思うことは、
「金儲けと犯罪は比例している」
ということである。
犯罪というと断定的すぎるかもしれないが、
他人を利用したり簡単に裏切ったり、
嘘をついたり隠蔽したり……
そういうことをしないと、金儲けができない。
この国はどんどん、そっちの方向へ向かっているような気がする。
最近、若い学生たちと話をする機会 ...
千葉県柏市連続通り魔殺傷事件 続報
柏市連続通り魔殺傷事件について、
週刊新潮にコメントを寄せたことは、昨日伝えた。
記事では、竹井容疑者が、過去に統合失調症と診断されていたことや、
脱法ハーブを乱用し病院に運ばれていたことなども書かれていた。
今後の推移に関しては、竹井容疑者が精神障害者であるということから、
刑法第39条(1項に心神喪失者の行為は、罰しない。2項に心神耗弱者の行為は、その刑を減軽する、と規定)
決断
俺の「相談」業務は、相手をきちんと見て、
結論、決断を下すことだと思ってやっている。
どこかの専門機関に属しているわけでもなければ、
なんの国家資格も持っていない俺には、
説明だの分析だの予測だの……
そんな細かいことができるわけがないんだな。
シンプルに結論を出し、ズバッと決断する。
これだけだ。
しかしこの「結論、 ...
黒、白、グレー
犯罪者を「黒」と表現するなら、
それ以外のひとはみんな「白」かと言うと、
「グレー」の人間もいる。
やっていることは限りなく「黒」そのものだが、
表面化(警察に捕まるなど)していないこともあって、
本人にも自覚がない。
一見すると、まだ引き返せるのでは?
と思わせるような立ち位置にいる奴だ。
俺はこういう「グレー」の人間に会うと、
...
KY力を高めるのだ!
通り魔にしろ、ストーカーにしろ、詐欺にしろ、事件が起こる度に、
「なぜ、事件が起こる前に対応できなかったのか!」と声があがる。
しかし、肝に銘じなければならないのは、
今や犯罪も、高度化・複雑化しているということだ。
被害に遭う瞬間まで、自分の人生は「事件沙汰」とは関係がないと、
無条件で信じ込んでいるひとがいる。
事件に巻き込まれているのに、「事件だ」と気づかなか ...
みんなで考える……考えてくれ!!
千葉県柏市通り魔事件の竹井容疑者が書いた文章や動画が、
ネット上に出回っている。
どこまで本当のことを書いているのか分からないが、
異常性を感じることは間違いないし、
俺が今までに携わってきたパーソナリティ障害の人間たちと、
思考や行動が驚くほどそっくりである。
俺の経験上から言っても、周囲が、
竹井容疑者の異常性、危険性に気付いていないはずがない。
家族の動機
相談を受けていて、家族の「動機」が見えないことがある。
一応、「子供が病気だから医療につないでほしい」とか、「なんとかして子供を助けたい」とは言っている。でも話を聞けば聞くほど、家族の本当の動機は、どこか別のところにあるような気がしてならない。
そういうときは、家族の本気度を試させてもらう。
すべての負を背負っても、子供を助けたいと思うのか? 子供をなんとかするために、親が悪者になる覚悟があるのか? 子供の犯罪行為や、家族の黒い部分が晒されるかもしれない ...