オリジナルは命がけ
俺もけっこういい年齢になり、
若い世代から「押川さん、これ、どう思いますか?」
「これ、どうしたら面白くなりますかね?」
…なんて相談を受けることが増えてきた。
たいていは仕事に関する相談だ。
俺みたいな人間にアドバイスを求めるなんて
お前、ほかに頼れるひといないのか(笑)と心の中で突っ込みながらも、
俺なりに真剣に考える。
ビジネスのことを考えるのは好きだ。
お金を儲けたい! 業績をあげたい!
というのは誰にでもある欲求だと思うし、
なおかつそれが社会のためになる、誰かの役に立つことなら、
俺も全力でサポートしたいと思える。
だから、俺なりにいろいろ考えて、
「こうじゃないか」「ああじゃないか」とはアドバイスするんだけど、
いろいろ言ったあげく最後に思うのは、
「お前は、どう思うの?」ってことに尽きるんだよな。
俺はいつも、そのひとが、その問題、その事案に対して、
どんなことを面白く思って、どんなことを感じているのか、
それが知りたいと思う。
そこにはいつも、俺には思いもつかないような視点があるからだ。
「お前が言いたいこと、伝えたいことを、仕事に変えていけよ!」
俺はそう言うんだけど、たいていの奴らはいざとなると、
「自分は専門家じゃないから」「完璧じゃないから」
と言って、尻込みするんだよな。
それはすごく、もったいないことだ。
100%ひとから認められることなんてないのである。
そいつが真剣に考えて出した自分なりの視点ならば、
99%の人が、「つまんない」と言ったとしても、
1%は「なるほど!」「ためになった!」「その意見、OK!」と言うかもしれないのだ。
その1%は、俺かもしれない。
(もちろん俺は、法に触れるようなことや、道理に反することにはNOと言うぜ)
だから俺は、若いひとにはどんどん、
自分なりのオリジナルの視点を探して、それを発信してほしいと思っている。
ただしそのときには、
「99%のひとに非難されても、己が信じた道は、命がけで通す」
という覚悟をもって挑まなければならない。
そしたら良いにせよ悪いにせよ、何かしらの道が見えてくる。
実は俺も、そうやって、やってきたんだぜ。