失敗のダイナミズム

ここ数日の間に、続けて「失敗」にまつわる名言を聞いた。

 

「失敗の積み重ねでしか、成功にはたどり着けない」

 

こう言ったのは、俺よりずっと年上の人生の先輩だ。

ワールドワイドな実績をもつ方からこう言われて、

失敗しまくり人生の俺は、とっても元気が出てきたぞ。

 

たしかにその通り! なんだよな。

 

世の中には、成功のためのノウハウ本もいっぱいあるけど、

それをそっくりそのまま真似して、結果が出るとは限らない。

万が一、結果が出たとしても、それはパクリであって成功ではない。

 

もちろん、ノウハウ本で、物ごとの捉え方や考え方を学ぶことはできる。

でも実際に何かを作り出したり、ビジネスをしたりするには、

オリジナルの要素が絶対に必要なんだよな。

そこには失敗はもちろん、周囲から理解してもらえないこともある。

 

俺が、「説得移送をやろう!」と決めたときだって、

保健所や精神科医など専門家たちから、どれだけ「無理に決まっている」と言われたことか。

テレビで取り上げられるようになればなったで、批判・誹謗・中傷の嵐だ。

 

でも、俺には俺の信念があって、もはや執念かっていうくらい愚直に、

矢印の向かう方向だけは違えずに、今までやってきた。

 

多少なりとも人助けをして生きてきたつもりだが、

今もって、問題を抱える家族の数は減らない。

だから俺は、これまでにただの一度も、「成功した」という実感を抱いたことがない。

 

そういう経過の中で、思い悩み、行き詰まったこともあったけど、

ここ数年になって、ようやく、いい感じのゴールが見えてきた。

 

過去に培ってきた、ひと様とのつながりが生きてきたり、

あたためてきたアイデアが、形を変えてようやく活きてきたり。

 

まさに、失敗の積み重ねが、俺をここまで連れてきてくれたってわけだ。

 

日本という国は、長らく「一億総中流社会」と言われてきたけど、

これだけ格差もはっきりしてきて、中流社会なんてもはや幻想になった。

 

「安定」とか「幸せ」とか、俺たちが当たり前のように持っている概念も、

そろそろ大きく覆されるような気がしている。

 

だからこそ、失敗や批判を恐れず、常にアイデアを持って生きていくこと、

ひと様から「ワケがわからん!」と言われるくらいのダイナミズムこそが、

これからの時代を生き抜いていく力になるんじゃないかな。

 

最後にもう一つ、俺の大好きな超面白い男(某テレビ局勤務)の名言をのせておくよ。

 

「宇宙から見たら、自分の失敗なんか、失敗にもならない」