「人気」とは人の気

何があってもへこたれない、ネガティブな言動が1ミリたりともないひとに、

ときどきお目にかかることがある。

 

面倒なことや危ないことに遭遇しても、迷ったり悩んだりしないし、

他人からボロカス言われても、ぜんぜん堪えない。

 

気持ちの切り替えが早いと言うよりは、

「落ち込む」とか「悩む」という思考回路がないみたいだ。

 

何も考えていないおバカさん、というわけではないし、

底抜けに明るい性格なのか、と言われると、それも違う気がするのだが、

一緒に仕事をするうえでは、とても面白いし頼りなる。

 

そういうひとって、他人にも臆せず本当のことをズバッと言ってしまったりするので、

企業など集団においては、煙たがられることも多い。

嫌な仕事を押しつけられたり、窓際に追いやられたり、という経験もしている。

だからよけいに経験値があがり、人間力もついちゃって、

俺みたいな、はみだし者からすると、魅力的なこと、この上ない。

 

そういえば、この間、知人から教えてもらったのだが、

「人気」という言葉には、「人」の中から出てくる「気」という意味合いがあるらしい。

 

つまり、歌手でもタレントでも、一般的にいう「人気がある」人は、

やっぱりその人から、いい「気」が出ているってことなんだな。

 

俺たち庶民は、人気者になる必要も、不特定多数のひとから好かれる必要もないが、

社会の中で生きていくためには、いい「気」を持つことは大事なんだろう。

 

少なくとも、大人になり社会人となった時点で、

ネガティブな言動を減らす、ひと様に無駄に見せない努力は、

個々ですべき最低限のことではないだろうか。

それが、たとえ家族の間柄であっても。

 

その辺の意識を少し変えるだけで、状況が良いほうに変わっていくことって、

けっこうあるような気がするんだけどな……。