ケンカの強い奴が勝つんじゃないの
NYに来て思ったのは、「ケンカの強そうな奴が多いな!」ってことだ。
単純に腕力が強そう、身体がでかいってひともいるが、
目つきや表情に気合いがみなぎっていて、
「絶対、負けねー」みたいなオーラを振りまいて歩いているひとが多い。
それを俺なりに表現すると、「ケンカ強そう」ってなっちゃうわけだが、
アメリカという国が、さまざまな問題を抱えつつも
いつまでも世界中から人が集まる国でありつづける理由が、なんとなく分かった。
そして結局、この世はケンカが強い奴が勝つんではないかと、俺は思った。
別に暴力を推奨したいわけではない。
大人になってまで、相手をぶん殴るのでは単なる犯罪である。
だが、子供の頃にケンカの経験を積んでおくことは、けっこう大事なことではないか。
ケンカというのは、身体が小さくても、女性でも、強い奴はいる。
最後は、ハートの強い奴が勝つからだ。
子供の頃にケンカしてこなかった奴……
正確に言うと、親から「そんなことしちゃダメッ!」と育てられた奴らは、
代わりに学問を身につけ、理屈でひとの上に立とうとする。
でもその理屈にしたって、本当にひとを圧倒させようと思ったときには、
みんながひっくり返るようなことを、言ってのけなければならない。
結局は、口ゲンカに勝てるか? ってことだ。
今の日本で、「子供にもっとケンカをさせましょう!」 なんてことは言えないが、
でも、どうやってハートを鍛えるか、そこんところは真剣に考える必要があるな。
ハートの強い奴が生き残る。
NYの喧噪の中で、俺はそれを確信した。