「ゲームやり過ぎ怒られた」 母と祖母殺害容疑の少年
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(以下引用:朝日新聞デジタル 2015年5月20日)
横浜市戸塚区の高校1年の少年(15)が母親(50)と祖母(81)を殺害したとされる事件で、殺人容疑で逮捕された少年が神奈川県警の調べに対し、「勉強や手伝いをしないことや、ゲームのやり過ぎについて怒られたから刺した」と供述していることがわかった。捜査関係者が明らかにした。少年はアニメやゲームが好きで、勉強との両立について、家族からたびたび注意されていたという。
県警によると、少年は18日午前8時ごろ、登校前に1階の台所に水を飲みに行ったところ、祖母から深夜までゲームで遊んでいることや勉強をしないことを責められたと説明。腹を立てて、包丁を持ち出して祖母を刺し、2階で母親も刺したと話しているという。
http://www.asahi.com/articles/ASH5M5Q9TH5MULOB03N.html?iref=comtop_pickup_02
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昨日のニュースの続報が出ていた。
やはり「ゲーム」が重要な要素だったようだ。
昨日のブログでも書いたことだが、
子供のゲームやアニメへの接し方を、
一つの重要なサインとして、受け止められるか。
それは、親の力量にかかっていると思う。
もちろんゲームやアニメには、娯楽としての側面もある。
だが、親世代である俺たちが思うゲームやアニメと
若い世代にとってのそれは、捉え方や感覚がもはや違っている。
だからこそ、甘く見てはいけない。
うちのクライアントでも、
子供がゲームやアニメばかりやっていたり
それらを大量に所持していることに対して、
「今どきの子供は、これが普通でしょう」
と言う親がいるが、そんな調子だから子供が暴走するのだ。
だからといって、なんでもかんでも叱って
禁止すればいい、ということではない。
子供のちょっとした異変を見逃さず、
これはさすがに常軌を逸していないか?
なぜここまで、こだわるのか?
親子の上下関係、信頼関係が崩れていないか?
いろんな角度から考え、親のほうも対応を変えていく。
情報社会の現代では、高速で精度の高い情報を、
高角度で精密に分析しなければならないのであるが、
それは、家庭内においても同じなのだ。
そういう意味では今回の戸塚の事件も、
早い段階から危険なサインがあふれていたはずだ。
だが、この祖母や母親にしてみれば、
まさか殺人に至るほど、子供がそれに執着し、
心を荒ませているとは、思ってもみなかったことだろう。
子供のサインを読み間違えたことで、
「ゲームのやり過ぎを注意する」という、
肉親として至極まっとうな介入ですら、
殺人のきっかけとなってしまった。
そんな時代に生きていることを、忘れてはならない。