人生の敗北宣言はしません!
俺は今まで何の後ろ盾もなく生きてきたので
何かを成し遂げようと思ったときには、勝負をこくしかなかった。
そのぶん、負けもたくさん経験してきたし、
「今回はダメやった!!」と、敗北宣言もしまくってきた。
でも俺は一つだけ決めている。
「死ぬまで、“人生の”敗北宣言はしない!」
50歳も近くなると、周りに
「人生の敗北宣言」をしたようなひとが増えていく。
ほんの数年前までは、高い志をもって生きていたはずなのに
どこかの段階から、一生懸命頑張ることをやめてしまうのである。
きっかけは、病気や怪我、体力の衰えってこともあるし、
これ以上出世を望めない、思い描いてきたような生き方はできない…
という現実を受け入れざるをえなくなり、ガクッといくひともいる。
年齢的には、まだまだ働いていかなければならないのだが
いかにして適当に仕事をし、適当に余暇を楽しむか。
そういうふうに思考がシフトしてしまう。
一生懸命とか、熱中する集中するという意識が、どこにもない。
サラリーが保証されているのなら、そんな生き方もアリなのかもしれないが
こういうひとほど老けるのが早いし、若い奴からも煙たがられるようになる。
反対に、何回も負けて、いわゆる窓際においやられても
最後のところの敗北宣言はしない生き方のひともいる。
俺はそういうひとを応援するのが好きだし、
再び返り咲く姿を見るのは、この上なく楽しい。
「人生の敗北宣言」は、そう軽々するもんじゃねえなあ! とも思う。
俺はね、生きているだけで、責任ってあると思うんだよ。
仕事仲間でも家族でも友達でも、誰か一人か二人くらいは
自分に愛情をかけてくれたり、心配してくれたり
期待してくれたり、尊敬してくれたりしたひとが、いるはずなんだ。
そういう他者からいただいた気持ちを裏切るような真似は
年食った人間ほど、しちゃいけないことだと俺は思っている。
どうせ死んだら終わりなんだし、その終わりは誰にも平等に来るんだからな。
たとえ負け続きの人生だったとしても、
人生の敗北宣言は、死ぬ瞬間にするのが正しいだろ!!