相手の問題は自分の問題である
若い奴と一緒に働いていると、ときどき
キーキー、ブーブー言われることがある。
キーキー、ブーブーの内容は、
一緒に働いている奴に関する愚痴だったり
こちらに対する不平不満だったり、
もっとこうしてほしいという要求だったりする。
あんまりキーキー、ブーブー言うもんで、
「お猿さんか豚さんかよ」と言いたくなることもあるけど
それを年長者の権限で、ハイハイと受け流すのは、違うと思う。
こういう声にこそ、耳を傾けるべきなんだよなあ。
相手は自分の鏡、とはよく言ったもんで
チームとして一緒に働いている以上、
相手の抱えている問題は、自分の問題でもあるのだ。
それは、家族の問題でも同じである。
俺のところにくる家族の多くが、
「悪いのは本人であり、これは本人だけの問題である」
と考えている。だから、
「本人さえ何とかなれば(入院や施設入所さえさせれば)問題は解決する」
とも思っている。
でもたいていの場合、それは「家族の問題」なのである。
本人の抱える問題は、すでに家族の生活や仕事まで脅かしているわけだし
家族がそれに、ビシッとした対応をとれていない時点で、
家族自身の言っていること、やっていることのどこかに、欠陥がある。
だから、本気で、根本から問題を解決しようと思うなら、
家族にもそれなりの覚悟が必要だ。
本人に「変われ」と言う前に
家族が考え方や行動を変えていかなきゃダメなんだよ。