夏の注意事項

 

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(以下引用:読売新聞 2015年8月5日)

 

追いかけて何度も刺した…女性刺殺容疑の19歳 

 

北海道音更(おとふけ)町のアパートに住む美容師金野恵里香さん(31)が殺害された事件で、殺人容疑で逮捕された会社員少年(19)が「逃げようとするところを追いかけ、何度も刺した」と供述していることが5日、捜査関係者への取材で分かった。

 

2人に交友関係はなかったとみられ、道警帯広署は、少年が執拗(しつよう)に金野さんを刺した動機を調べている。

 

捜査関係者によると、金野さんの死因は胸部などを刺されたことによる失血死で、遺体には首や胸などに10か所以上の刺し傷があった。傷の深さなどから、凶器は刃渡り7センチ以上の刃物とみられ、手には抵抗時にできる傷もあった。少年は金野さん宅に無施錠の玄関から入ったと説明している。

 

同署は5日午前、少年を殺人容疑で釧路地検帯広支部に送検した。

 

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少年は調べに対して「人を殺してみたかった」「誰でもよかった」

と容疑を認め、一方で「夢か現実かわからない」などとも話している。

 

このような理由で殺された女性、そして遺族の方々の無念さは、いかばかりだろうか。

心から哀悼の意を表します。

 

大阪ではこのような事件も起きている。

 

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(以下引用:産経新聞 2015年8月7日)

 

防犯カメラに執拗に追い回す姿 女子高生切りつけで18歳少年逮捕 大阪

 

大阪府八尾市で7月30日、帰宅途中の近くの私立高校3年の女子生徒(17)が男に切りつけられた事件で、大阪府警は、事件に関与した疑いが強まったとして任意で事情を聴いていた府内の少年(18)について、7日午後、殺人未遂容疑で逮捕した。府警によると、少年には知的障害があるという。

 

現場周辺の防犯カメラには、少年とみられる犯人が女子生徒を走って追いかけたり、女子生徒が悲鳴を上げる様子が記録されていた。捜査関係者によると、カメラ映像の分析などから少年の関与が浮上したという。

 

事件は7月30日夜、同市山本町北の市道で発生。女子生徒が歩いていたところ、背後から近づいてきた男に刃物で切りつけられた。女子生徒は悲鳴を上げて逃げたが、男は追いかけて再び切りつけ、女子生徒は背中などに重傷を負った。

 

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俺は、15年前に出した著書「子供部屋に入れない親たち」の中で、

凶器は性器(ペニス)の象徴だ、と述べた。

 

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このモヤモヤ(注:性衝動)が爆発したときに、手にしたものが刃物だった場合、それはまさしく性器(ペニス)の象徴と言えます。心の中で暴れている衝動を抑えようとするには、男性は他人に、女性は自分に、性器(ペニス)の象徴である刃物を突き刺すしかなくなります。その行為は、まさに「セックス」です。

(「子供部屋に入れない親たち」P186~抜粋)

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移送を始めたばかりの頃には、危機管理の経験もまだ浅くて

踏み込んだ現場で、対象者から刃物(ナイフ、包丁、はさみ、カッターなど)

を向けられることは、少なくなかった。

 

そのとき、たいていの場合、男性は俺に刃物を向け(他害)、

女性は自分自身に刃物を向けた(自傷)。

 

これは、あくまでも俺の経験によるものなので

精神科医や心理学の専門家がどういう分析をするかは知らないが、

当時から年月がたちさらに場数を踏んでも、考えは変わらない。

 

とくに、親(主に母親)や、第三者の女性、小動物に

刃物を向けるような男性の背景には、激しい性衝動がある。

 

実際に、そのような対象者の移送を終えたあとで、自室を確認すると

おびただしい数のアダルトビデオやアダルト系マンガ、

アダルトグッズが出てくることは、少なくないのだ。

 

「人間なんだから、性に興味があって当たり前だろ」「健全なあかしだ」

という意見が聞こえてきそうだが、それについては、俺もそう思う。

 

しかし何事も、度を過ぎてはいけない。

 

中には、自分の自慰行為をビデオテープ何十本分も撮影していたり、

レンタルショップから何百万もの延滞料金の請求が来て、

親が驚いて調べたところ、アダルトビデオを千本近く借りていたり、

……なんていうこともあった。

 

「性」という字は「心で生きる」と書くからこそ、

性(セックス)と精神・身体の調子には、深い関係があると思う。

 

だからこそ、家庭内で親が「性」をどのように扱うか、

それによって子供に与える影響は、大きいと思ったほうがいい。

 

たとえば、父親と母親が不仲で、ときには暴力を振るうこともあるのに、

でもその一方でセックスはしている、というような家庭では

子供の性に対する感覚がゆがむのも当たり前である。

 

かといって、あまりに性を神格化して子供を抑圧したり、

親自身の奔放さを、子供にあからさまに見せたりするのも、考えものだ。

 

俺が思うに、子供が思春期になった頃にあらたまって性教育をするよりは、

幼少期から、男女の身体の機能の違いや、

こういう接し方は異性を傷つけるんだよ、という現実みのある話を、

オープンに、ときに冗談を交えて話し合える親子関係が、理想である。

 

さて、刃物の話に戻るが、俺は念のため、

このブログを読んでくれている女性陣に、注意を促したい。

 

障害の有無に関係なく、第三者に向けて刃物を振り回す男ほど、

小さい者、弱い者を瞬時に見つけだす嗅覚が優れている。

それは、動物的感覚ともいえるくらいだ。

 

加えて夏のこの時期は、お盆休みや花火大会などイベントが続き、

暑さもあって、衝動的になる人間が増える。

 

女性陣は、気をつけるに越したことはない。

 

俺が関わったある男(強姦魔)はこう言っていた。

「女性らしい格好をしているひとは、狙いやすい」

「幸せなオーラを振りまいているような女性は、傷つけたくなる」

 

夏はとくに、どうしても薄着になる季節である。

もちろん、汗臭い、汚い格好で出歩けと言いたいのではないし、

男っぽい格好をしておけば、大丈夫ってもんでもない。

 

ただやはり、外を歩くときには、十分気をつけるべきだろう。

 

とくに最近は、iPhoneなど音楽に夢中になって周りが見えていなかったり、

深夜の道を、携帯で楽しそうにおしゃべりしながら歩いたり、

脇の甘い若い女性を、けっこう見かける。

 

危ない界隈や、暗い夜道は、できるだけ避ける。

周囲に気を配り、ダラダラ歩かない。

カバンなどはしっかり抱えて、緊張感をみなぎらせておく。

 

かもしだす空気が、実は危機一髪で身を守る術になるのだ。

 

また、事件報道を見ていると、玄関の施錠をせず、

侵入されているケースも、意外と多い。

 

夜中も暑いけれど、戸締まりをきちんとする。

最近は、防犯グッズもいろいろと出ているから、

念のため用意しておくのもいい。

 

おせっかいと思うかもしれないが、自衛も大事な手段の一つだから、

どうか気をつけてほしいと、願うばかりである。