今からでもやんなさい!
実は俺は、このブログを始める前にも、
ブログっぽいことなどいろいろやってみたことがあるのだが、
どれも続かなかった。
だから、このブログを始めたとき、俺の信頼している友人からは、
「押川さん、今度は続けてくださいよ!
途中で『やめた』っていうのはナシでお願いしますよ!」
と、ハッパをかけられた。
厳しい言葉だが、俺は、「まったくもってそうやなあ!」と奮起した。
そういえば、もう20年以上前になるけど、
一時期、毎日のように顔を出していた新宿二丁目の飲み屋のマスターは
口癖のように、こう言っていた。
「たけちゃん、タダでできることほど、大事に続けなさいよ」
それはたとえば、挨拶や御礼、謝罪のことだ。
言うのも「タダ」、頭を下げるのも「タダ」でできるんだから、
大事にしなきゃだめなのよ、という教えだった。
また、アメリカで事業を成功させている俺の友人も、
「たけし、継続は力なりだぞ。俺は継続だけでここまで来たぞ」
と、まったく同じことを言っていた。
お金のかかる趣味などは、続けるのが難しいけれど、
ブログのように文章を書くことは、基本的に、お金をかけずにできる。
俺は友人のアドバイスを胸に、とにかくブログを続けようと決めた。
今になってみて、どうだろう。
始めた当初は、数人にしか知られていなかったこのブログだけど、
今や、たくさんの人が見に来てくれて、
しかもいろんなコメントを書き込んでくれる。
応援、批判、誹謗中傷、どの意見も、俺には勉強になることばかりだ。
そして数年前、俺は新たに、人生の師匠と呼べる方に出会った。
この方は、ワールドクラスの活躍をしている方であり、
なんで俺みたいなアホが出会えたのか、今もって不思議だ(笑)
そしてやっぱり、この方も同じ事を言う。
たとえば商品を売るときに、金をばらまいて広告を打って、
それで売上げを得るのでは、意味が無いと言うんだな。
アイデア(知恵)だけで、どれだけ商品の魅力を周知させるか。
そしてそれをいかに長く、継続していくか。
それこそが、ビジネスの醍醐味でしょう、と言う。
なるほど!
「タダのものを継続」っていうのが、重要なキーワードなんだな!
周りを見て、仕事(人生)につまずいているひと、
人柄も頭も悪くない、能力もあるのに、イマイチうまくいっていないひとは、
だいたいこの「タダのものを継続」ができていないことに気づいた。
物の売買に限ったことではない。
専門家の中でもスペシャリストになろうと思うなら、
金をかけて専門の学校に行って勉強するだけではだめなのだ。
その後、いかに継続して、それこそ血を吐くほど独自に勉強し、
自分のアイデア(知恵)で、オリジナルの理論を確立できるか。
物づくりを仕事にするなら、
頭が痛かったり風邪をひいていたり二日酔いだったりしても、
365日、とにかく日々、アイデア(知恵)を出して、
物を作り続けなければならないのである。
俺みたいに、勉強よりも実地で学んでいくタイプは
それこそ死ぬまで、現場に出なければならないのだ。
ただし、70歳になっても「THE説得」みたいなやり方は、
さすがにちょっとキツイだろ……と思うので(笑)
そこんとこは、もっと洗練していかなければと思っている。
それから、子育てについて考えてみると、
俺にお世話になるような家族は、「タダでできる」ことを
親自身も継続していないし、子供にも継続させていない。
たとえば、子供と毎日、会話をする。
子供の話をとことん、聞いてやる。
なんていうことは、究極に金のかからないことなのだが、
問題ある家庭の親に限って、意外と、やっていない。
むしろ習い事や学習塾のような、お金をかけてやることばかり
一生懸命、継続させている。
そしていざ、その子供が問題を抱えたときには
俺みたいな奴をつかまえて、
「そんなに金がかかるのか」「タダでやってくれないのか」
とか言うから、困っちゃう。
なるべく金をかけずに(タダで)、と思うならなおさら
家族も「アイデア(知恵)」を出していかないと、
誰も相手にしてくれないよ。
俺の今回の本は、タダではないが594円だし、
法律や制度について、さらに深く知りたいと思うなら、
今やネットを見ればいくらでも答えが書いてある。
俺が勧めている「記録をとれ」ということも、
初期費用は多少かかるが、記録すること自体はタダでできる。
そしてこのブログだって、タダで読める!
時間があるなら過去の記事でも読んでくれたら
我ながら、けっこう役に立つことを書いていると思うぞ。
「なんか、うまくいかねーな」と思うひとや家族は、
この「タダのものを継続」ってことを、見直してみたらどうかと思う。
お金をかけずに他人を動かすとか、お金をかけずに他人を感動させるとか、
そういうことがしたいなら、まず己が、
タダでもできることを継続して、アイデアを出していかないと。
「もう年だから」とか「今さら」なんて思う必要ない。
だって俺の師匠は、いつもこう言うよ。
「今からでもやんなさい!」