<小6大麻問題>兄の元同級生ら大麻容疑送検 入手先捜査
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(以下引用:毎日新聞 11月11日)
<小6大麻問題> 兄の元同級生ら大麻容疑送検 入手先捜査
京都市立小6年の男児(12)が学校の教師に大麻を吸ったことを話し、京都府立高校1年の兄(17)が大麻取締法違反(所持)容疑で逮捕された事件で、兄が以前通っていた別の高校の同級生が、今年10月に同法違反容疑で書類送検されていたことが11日、捜査関係者への取材で分かった。府警は8~9月、この同級生とは別の複数の高校に通う4人を大麻取締法違反容疑(所持など)で逮捕。高校生ら少年への大麻の浸透を究明するため、入手ルートを慎重に調べている。
府警は兄から押収したスマートフォンの通話・通信履歴を精査し、この同級生とのつながりの有無などを調べている。同級生は逮捕された高校生の一部とスマホの無料通信アプリ「LINE」(ライン)のグループをつくって大麻の受け渡しをし、「くさ(大麻)すいたい」などの書き込みがあったという。このグループには兄の名は無かった。
府警は11日の家宅捜索で兄の部屋から微量の大麻草や大麻を削るグラインダー、巻紙など16点を押収。グラインダーに大麻が付着していた。調べに対し兄は「使用するために持っていた」と容疑を認め、男児は「大麻は映画やインターネットなどで知っていた。悪いことをしている認識もあった」と話したという。少年法の規定で14歳未満の「触法少年」は刑事責任を問えず、捜査機関は通常、児童相談所に通告・送致する。
捜査関係者によると、男児と兄が大麻を吸っていたことについて、父親は「全く知らなかった」と話しているという。
【村田拓也、宮川佐知子】
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京都で小6男児が大麻を吸ったことが分かり、大問題になっている。
記事を引用したように、大麻は兄が所持していた物であった。
いっとき、少年の薬物事案は全体的に減少傾向にあったのだが、
大麻に関しては、ここへきて再び、増加の傾向にあるようだ。
警察庁の統計によると、
今年の1~6月に大麻を使用したとして摘発された未成年は58人で、
昨年の同時期(33人)と比較すると、1.7倍以上となっている。
少し前は、危険ドラッグが蔓延していたわけだが、
事件や事故が頻発して「本当に危険」であるという理解が広がった。
それに比べると、大麻は見た目タバコみたいだし、
実際、「大麻は、タバコや酒より無害だ」なんていう大人もいる。
国際的に大麻合法化の運動が広がっていることもあって、
「吸っても大丈夫」という、安心感があるのだろう。
しかし、米国小児科学会のレポートによると、
定期的にマリファナを使用している青年たちは、
ワーキングメモリ(作業記憶)、視認性、認知柔軟性、
学習などの分野で、テストの成績が劣っているという調査もあり、
未成年の若者のマリファナ使用は好ましくないとしている。
ちなみに、警察当局の捜査官に内情を聞いてみたところ、
今は、混ぜ物の中に大麻が入っているものが出回っており、
それだと平均の3分の1の値段(1グラム1000円、もしくはそれ以下)で、手に入るらしい。
もちろん混ぜ物なので、何が入っているか分からない粗悪品だ。
薬物を乱用すると、年齢を重ねるほどに、
身体や脳に支障が出てくる。
「一回だけだから」とか、「もうやめたから」大丈夫…
という理屈が、通用しないのである。
命を縮める道具であることを、
若いひとたちに、伝えていかなければいけない。
さて、こういう事件が起きると、親たちは、
「子供が薬物に手を出さないために、どうすればいいか」
「出しちゃった(かもしれない)ときには、どうすればいいか」
ということを、考える。
まあ、俺に質問があるのも、だいたいそういう内容だな。
いいか、はっきり言っておくぞ。
本気で子供の犯罪を防ぎたいなら、感性をはたらかせろ。
子供の顔つきがおかしい、言動がおかしい、雰囲気がおかしい。
それをキャッチできるのは、親の「感性」だけなんだ。
本来は、親の感性がしっかりはたらいていれば、
子供が曲がりそうになる前、危ない橋を渡る前に気づいてやれるし、
しっかり話し会う機会を設けるなど、軌道修正をしてやれる。
だけど、うっかりしているうちに、その段階を通り越して、
「明らかにおかしいぞ」となってから、気づくこともあるだろう。
そうなったときには、子供部屋を覗く、携帯のチェックをする、
同級生の親に聞いてみる、学校(スクールカウンセラーや担任)に相談する。
場合によっては、警察に相談する(110番通報する)。
あらゆる方法で、子供の「無事」を確認してくれ。
そこまでガチンコでやる、親の背中を見せなきゃダメなんだ!
こういうことを書くと、
「携帯や部屋を覗くなんて、子供のプライバシーを侵害している」
「学校や警察に相談すれば、オオゴトになり、子供の将来に傷がつく」
と言ってくる親がいるのだが、そういう家庭の子供に限って、
すでに二進も三進もいかなくなっていることが多い。
オオゴトにしたときには、親の面子がつぶれると
うすうす気づいているからこそ、内密に処理したがるのだ。
今回の事件だって、高校生と小学生の我が子が、
二人揃って、家で大麻を吸っていたのである。
親が異変に気づかなければいけないのに、
結局、気づいたのは学校の教師で、いわば、
事件が学校に持ち込まれたようなものだ。
フランスに在住する方が教えてくれたのだが、
フランスでは、学校(教師)は勉強を教えるところ、しつけは親がする、
ケアは行政や医療がする、懲罰は警察がおこなう……
と、役割がはっきりしているそうだ。
(児童が悪さをすると、すぐに警察に通報され、警察が家庭訪問にくるらしい!)
日本はどうも、その辺がナアナアになっていると思う。
とくに、「しつけは親の仕事!」という当たり前のことが、
ないがしろにされている。
俺みたいな人間が、上記のようなことを言うと、
「親だっていろいろ大変なんだよ!」とか
「他人の家庭に口出しするな!」とか「説教たれるな!」とか
言われちゃうこともあって、なかなか大変である。
だけど、未来ある子供のことだからね。
しっかり伝えていかなきゃいけないんだよ、大人はな!
そういえば、来月、某地方都市の中学校に呼ばれて、
薬物乱用防止の講演をすることになった。
俺は子供相手でも、手加減しねーぞ。
ガッツンガッツン吠えるからな!