虚像
こんばんは。
ショーン・マクドアーホ・押川です。
今年は年初から、不倫やら覚せい剤やら経歴詐称やらで
芸能界がにぎわっているな。
その良し悪しについて語る気はないが、皆がこれだけプンプン怒っているのは、
「騙された!」と、思うからだろうな。
「いいひとだと思っていたのに」「真面目なひとだと思っていたのに」
「スーパーヒーローだったのに」と思うからこそ、よけいに腹が立つ。
でも、そうやって「虚像」で生きている人間ってけっこう多いし、
身近なところにもゴロゴロいる。
たとえば、俺の同世代には、学歴や職歴をさんざん自慢して、
「自分は選ばれた人間だから」「金もコネもあるし」
なんて言って、大上段に構えてきた人間が多い。
俺みたいな何もない人間のことは、虫けら扱い。
「押川はバカだから」と面と向かって言われたこともある。
それは事実なので、俺は腹も立たないのだが、
他人にそこまで言えるっていうのは、相当なもんだ。
だけど彼らは、仕事やプライベートで困ったことに巻き込まれると、
「押川さん、助けてください」と言って、簡単に泣きついてくる。
そのときの情けない姿といったら、ない。
「あんた、金もコネもある、選ばれた人間じゃなかったの?」
と言いたくもなる(大人だから言わないけど)。
日常のトラブル一つ、解決できないのに、
経歴や肩書きをふりかざして生きる姿って、
まさに「虚像」と言えるのではないだろうか。
少なくとも俺は、そう思う。
家族を見ていても、同じように感じる。
たとえば、頭脳やら容姿やら稼ぎやらが、
平均もしくはそれ以下の家族(配偶者や子供)がいたときに、
「まあ、自分の夫(妻、子供)だから、こんなもんよね」
と、笑い飛ばして現実を受け止めて生きていけるならば、素晴らしい。
だけど中には、配偶者相手に「もっと稼いでこい!」「もっと痩せてきれいになれ」、
子供相手だったら、「成績あげろ」「○○の学校行け」「資格取れ」などと言って、
理想を押しつけてしまう人も、たくさんいると思う。
本人にそれだけの素質があって、伸ばすための叱咤激励ならいいけど
傍で見ていて、「身の丈以上のものを求めすぎているなあ」
と思うことは、多々ある。
理想と現実の乖離が広がるほど、本人は、嘘を重ねるしかなくなる。
行きすぎたときには、犯罪やこころの病気につながる。
でも今の時代は、何をするにも、見た目のきれいさや、
学歴や経歴など分かりやすい履歴が、最優先事項だ。
「虚像」だろうが何だろうが、きれいに身を固めておかないと
それだけで、誹謗中傷の対象になってしまう。
それに、「虚像」で生きてこそ、金儲けができる。
古くは佐村河内なんていうおっさんもいたけど、
業界のひとが言うには、彼らは「虚像」で生きている間に
すでにたっぷりと金儲けをしているそうだ。
だから虚像がバレて、降板だ休業だなんてことになっても、
懐が痛むことはないらしい。
STAP細胞のあのお姉ちゃんだって、
本を出版して25万部以上も売れて、
4000万近い印税を手に入れているわけだしな。
逆に、俺みたいにガチンコでやって、本当のことばかり言っていると、
「嘘つき」「詐欺師」「ヤクザ」と、誹謗中傷を浴びまくる。
本もSTAPのようには、売れない(笑)
まあ、だからといって、今さら虚像で生きる気もねーな。
飾って格好がつくような下地も、一つも持ってないし。
ドアーホ・押川として、ガチで頑張るしかないのだ!