「尊い」吉田沙保里選手
俺が吉田選手を熱烈に応援していたことを知っていたある女性が、
今回の敗戦を受け、「押川さん、落ち込んでいませんか?」と連絡をくれた。
彼女は、ふだんは気が強くて、バリバリ仕事ができるエリートだが、
心優しい一面も持ちあわせているのだ。
俺は、
「敬愛する吉田選手の負けがショックすぎて、立ち直れない」
と答えた。
すると彼女はこう言った。
「私も、吉田沙保里さんが負けて立ち上がれなかった時、
そして『申し訳ない』と謝った時、号泣しました。
何度見ても心が震えます。もう彼女の存在は、『尊い』。そんな感じです」
「霊長類最強女子」を超え、吉田選手は「尊い」存在になった。