Xデー無事完遂!
説得移送のXデーを事件・事故なく終えることができた。
移送が終わったあとには、数日がかりで、自宅や自室の私物調査を行った。
掲載した写真は別の対象者のものだが、
部屋の様子、使っている私物、本人が収集した物などから、
日頃の生活ぶりだけでなく、趣味、思考、こだわり、
ときには病気に結びつく要素や病状までもが見えてくる。
今回の件で驚いたのは、本人は移送の際、「凶器など持っていない」と否定していたし、
親も把握していなかったのだが、自室のクローゼットを開けてみると、
木製のバット2本、ダンベルの重し5個、金属棒1本などが出てきたことだ。
こういった物を一か月ほどかけて、じっくり一つ一つ精査し、
資料としてまとめて医療機関に提出する。
同時に、私やスタッフが今後、彼と人間関係を作っていく際の重要な資料にもなる。
対象者の治療や社会復帰への道のりは、ここからがスタートなのだ。