新潮講座、ありがとうございました!
先日、3回目の新潮講座をぶじ、終えた! わざわざ遠方から来て下さった方もいたようで、誠にありがとうございます!
講座では、家族のトラブルが深刻化する現代において、「親」として、また「人」として、どうあるべきかについて、日頃から考えていることを話した。内容のすべては書き切れないが、肝となった話を備忘録的に書き留めておきたい。
本当のことを言う!
俺の経験上、子供が問題行動を起こす家庭では、「親が、子供に本当のことを言っていない」というケースがとても多かった。「本当のことを言う」とは、ずばり親自身がどういう人間で、どういう生き方をしてきたのか、いいところも悪いところも含めて子供にきちんと伝えることだ。
能力や特性、性質や性格など、子供が親から受ける影響は大きい。遺伝もあるし、教育や躾、生育環境によって育まれる部分もある。だからこそ、子供には「本当のこと」を伝えておく。それがマイナスの欠点であったとしても、小さいうちなら脳みそも柔軟だし受け入れることができるだろう。
余談ではあるが、最近、AID(非配偶者間人工授精)で生まれた子供(当事者)たちが「出自を知る権利」について、声をあげている。親にも様々な事情があったとはいえ、ルーツにまつわる「本当のこと」を教えてもらえないまま生きてきた子供たちが、大人になって真実を知ったときに、とまどいや怒りを持つのは当然だ。
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AIDの問題でも明らかなように、一昔前ならうまく隠し通せたことでも、現代社会においては、遺伝に関する情報も増え、DNA鑑定も容易になった。子供が「何かおかしい」と気付く機会が圧倒的に増えたのだ。
自分を知る
自分がどんな親から生まれたのかという、自分の根幹を知ることは、そのままズバリ「自分を知る」ことでもある。自分を知ることは、生きる土台だ。本当の自分が理解できていれば、生き方に自信がもてるし、困難に遭っても立ち向うことができる。
もう一つ、「自分を知る」中でももっとも重要なことは、「自分の欲求レベルを知る」ことではないかと考えている。五大欲求(食欲・睡眠欲・性欲・金銭欲・権威欲)と呼ばれるものがあるが、これらの欲求と己の能力がイコールでなくなったとき、人は健全な社会生活を営めなくなる。自分だけでなく、家族や周囲の人間まで巻き込んで破滅させていく。
この五大欲求についても、案外と自分の親や先祖に、答えが隠されている。親の歴史を振り返ることで、抗えない「血」(欠点)を知ることができる。若いうちから「自分の欲求レベル」を理解し、コントロールできるように留意して生きておけば、大きなトラブルに巻き込まれずに済む。
俺は仕事柄、いろんな人に会ってきたが、精神的に安定している人ほど、自分の強みだけでなく弱みも分かっている。長所も短所もフラットに捉えて生きているから、己の能力と欲求のバランスもとれている。そういう人のところには、チャンスも舞い込んでくる。特別な才能がなくても、充実した人生を送る秘訣だと思う。
それにしても……親が子供に本当のことを言いたがらない、その背景にあるのは、ほとんどが「世間体」なんだよな。真実がばれて子供に詰問されてもまだ、「あんたのためを思って言わなかったんだ」と言えてしまう。まさに世間体という悪魔だ!
以上、講座のごく一部をまとめた。先日の3回目では、「もう二度と新潮講座に出ることもないな!」と思い、「ち〇こ・ま〇こ」の真面目な話も連発しておいた。会場はたいへんな熱気だった(ような気がするのは俺だけか!?)
改めまして、ご参加くださった皆様、誠にありがとうございました! 講座の内容はまた機会があったら文章にまとめたいと思います!