コミックス5巻、加山竜司先生のレビュー&文庫重版のお知らせ

フリーライター加山竜司先生から、コミックス5巻のレビューを頂戴しました。

連続して起きた不幸な事件と『「子供を殺してください」という親たち』5巻

はじめに。加山先生はレビューの中で、練馬の事件について「子供の生殺与奪の権利が自分にあるという、誤った価値観」と指摘し、「はなはだしい思い違いだ」と断罪している。事件後、問題を抱える子供の命を親が奪うことについて、専門家やコメンテーターがいろんな意見を言っていたが、俺は、加山先生のこの言葉がもっとも胸に響いた。

俺が加山先生のレビューにいつも唸らされるのは、漫画を通して「社会」を見ているからだ。たとえば【ケース10】冒頭のサッカーシーンから、「親子のやりとり」「第三者の介入」を見てとる。

ファミレスのくだりも同様だ。家族の相談は、「殺す・殺される」発言も含めて、もはや事務所というクローズドの空間では受け止めきれない様相を呈している。だから近年は、ファミレスや喫茶店など、パブリックな場所をあえて利用することにしている開かれた場所で、問題を公にする、それが秘訣なのだ。実は今、それが高じて新たな相談スペースを作っているところだ(こちらについては夏頃、正式に公開する予定です)。

それもあって、加山先生のレビューは、「こちらの意図を丸出しにされちゃって、参っちゃったな!!」 という感じだ! お世辞でもなんでもなく、加山先生の読みは鋭い。みんな、加山先生の勧める漫画は読んだ方がいいぞ!

なお、新潮文庫の2冊も、あわせて重版となりました!(『「子供を殺してください」という親たち』15刷8万8千部、「子供の死を祈る親たち」4刷2万7千部、累計11万5千部)。

熱心に応援してくださる方がいる以上、限りなく巻を重ねられるよう、頑張っていきます!