熊本青年会議所 例会で講演

去る7月21日、一般社団法人熊本青年会議所の例会にて、講演を行いました。

先方からのお題は、「青少年問題について、私たちにできること」。これまで私の講演というと、保健師さんはじめ専門職の方、学校の先生、警察官などを対象に、「現場対応」について話をすることが多かった。しかし今回は、青年会議所(JC)という、いわば、「地域の代表」の方々が、「青少年の問題に対して何ができるのか!?」がテーマである。

私がまずお話したのは、「今の子ども・若者の実態」である。以下は当日、使用したパワーポイントの一部だが、子供の問題の低年齢化は、近年、ひしひしと感じているところである。介入の時期も、以前のように「10代で気づいて介入すれば何とかなる」とは言い切れない。10代ですでに、「取り返しのつかない事態」に陥っているケースも多いのだ。

 

もちろんこれには、社会の変容、家庭環境の影響も大きい。ちょうど大学のゼミで、触法少年や、犯罪が起きる家庭の親の養育について学んでいることもあり、「熊本青年会議所に何ができるか」については、私なりに答えを提示させてもらった。

※このご時世なので、zoomでの登壇です。

 

講演に当たっていろいろ考えているときに思ったことは、「縦の人間関係って、すごく貴重だな!」ということだ。今は多様性や平等が尊重される時代であり、SNSなど閉鎖的な空間が主戦場になっている。だからどうしても「横並び」や「横のつながり」ばかりが重要視される。しかし人として社会で生きていくためには、規律やルールを守り、最低限の道を外れないことが絶対に必要だ。だからこそ、自分では頭打ちになったとき、困難に巻き込まれたときに、ピシッと言ってもらえる縦の人間関係を持っておかねばならない。私自身、年上の方に限らず、年下の後輩から「ピシッ」と言ってもらって、気合いが入ることはたくさんある。

そういう意味では、青年会議所には今もいい感じに「縦・横」の人間関係が残っているのを感じた。例会もとても規律のある雰囲気で行われた。そのマンパワーを活かし、地域の子どもたちにとって身近な存在であってほしい!と思った次第である。