おしゃれな感じにはなりたくねーな!
おそらくどの業界も同じではないかと思うのだが、
精神保健の分野でも、行政機関の相談先が細分化されている。
精神保健にまつわる問題を抱える家族が、行政の相談先として思い浮かぶのは、
保健所(精神保健福祉センター)だと思うのだが、内容によっては、
そこからさらに「〇〇センターに行って下さい」とふられる。
その「〇〇センター」ってのも、新設や名称変更を繰り返していて、
地域 ...
やっぱり!命なんだよ
年々、相談にくる家族も、その対象者も、高齢化している。
そのせいか最近は、精神疾患を持つ対象者が、身体の病気も抱えている。
そんなケースが増えつつある。
精神科への入通院歴はあるが、通院や服薬をやめてしまった。
ひきこもりがちで、家族との関係も良くない。
それでいて、専門の医療にかからなければならないレベルの
身体の病気を抱えている。
とくに薬物やアルコー ...
徹底的に! 下働き!!
ある事案を調査するために、視察に出かけた。
重要なサインを発見!!
視察・調査のあとは、張り込み。
この日の業務は、張り込みに3時間、その後追尾に4時間。
これでもかこれでもかと、徹底的に視察・調査を行う。
これも長年の経験により蓄積したノウハウがあるからできる。
...
抑圧からの解放
一人の人間としての個性を認められず、
親から抑圧されて育ったひとの、なんと多いことか。
親からの抑圧、とひと言で言っても、
虐待、育児放棄、躾という名の押しつけ、人生の強要、嘘……いろんな種類がある。
しかも、家庭で起きている大部分のことは、家族しか知り得ない。
だからこそ、ややこしい。
見た感じから「こりゃ、大変だ」と分かる家族ならともかく、
一億層中流 ...
自分の頑張りどころ
ここ数日、ある緊急案件について動いていたので、
ブログどころかパソコンをひらく余裕もなかった。
己の進退をかけるほどの、非常に込み入った案件だったのだが、
現況としては、道半ばといったところだ。
これまでは現場で派手に動き回っていたが、
ここからは頭を使って、どう締めくくるかを考えねばなるまい。
ブログを放置している間に、コメント欄にいくつか
「どうしたら ...
オオゴトにするタイミング③
昨日の続きである。
このブログを読んでくれているひとの中には、
精神疾患を理由とする、子供のひきこもりや家庭内暴力などとは、
まったく関係のない生活をしているひとも多いと思う。
そういうひとが、精神保健分野の制度やら法律やらの話を聞いても、
それほど興味もわかないかもしれない。
そもそもこの分野は、制度自体とても複雑だし、
ベール ...
オオゴトにするタイミング②
昨日の記事の補足になるが、
子供が精神疾患と診断されながら、なかなか入院治療に結びつかず、
家庭内では、暴力行為を始めとする問題行動をとる。
(場合によってはそれが、近隣住民など第三者に向かう)
家族はあちこちに相談にいっているが、どうにもならず、
家族間で殺傷事件が起きるほど、疲弊している。
こういったケースは、俺のところへの相談でも、
10年ほど前から ...
オオゴトにするタイミング①
今年の六月、家庭内暴力を振るう息子を父親が殺害する、という事件があった。
その事件の裁判員裁判が、東京地裁で行われた。
少々長いが、記事を引用する。
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(以下引用:朝日デジタル 2014年12月4日)
「妻と娘を守る義務がある」 三男殺害、父への判決
就寝中の息子の胸を刃物で刺 ...
繊細と豪胆
俺の仲良くしている友人に、
学生時代にスポーツで日本一になったことのある男がいる。
そのスポーツは、男らしさの象徴みたいな種目だから、
種目名だけ聞いたときには誰もが、豪快で豪胆な人物像を思い描くと思う。
たしかに彼は、超がつくほど面白く、豪胆な男でもあるのだが、
その反面、ビックリするぐらい繊細な面を持ち合わせている。
そういう男だから、い ...
耳を傾ける
俺の事務所への問い合わせであるが、最近の傾向として、
以前にも増して、対応の難しいケースが増えている。
そのせいだろうか。
少し前までは、電話をしてきた家族が、
「行政機関や医療機関に相談に行き、話は聞いてもらえたけど、
根本の解決に至らなかった」と訴えることがほとんどだった。
しかしこの頃は、「どこに行っても、まともに話も聞いてもらえなかった」、
「こん ...
俺の役割
昨日のテレビ放映に関して、
他の番組ですでに放映されていた内容であったにも関わらず、
たくさんの反響があったようである。
当ブログにも、こころのこもったコメントや
応援の言葉をいただき、ありがたい限りである。
しかし、こういう放送があると、
俺のことを、精神科医療の専門家か何かと勘違いして
「押川先生に、うちの子供を“診て”もらいたい」
などと ...
テレビ放映のお知らせ 真相報道バンキシャ!
9月に日本テレビnews every.、NEWS ZEROで放映された、
押川の説得移送に密着したドキュメンタリーが、本日、
日本テレビ 真相報道バンキシャ!にて、放映されます。
日本テレビ 真相報道バンキシャ!(18:00~)
「2年入浴拒否 ひきこもる弟」
追加取材もありましたので、
お時間ある方はぜひご覧になってください!!
耐力
ある方から教えてもらって、非常に納得したこと。
人間には、他人が見たときのイメージというものがある。
それこそが、そのひとの「キャラ」なのだという。
若いうちは、「イメチェン」などと言って、
キャラクターを変えていくことも可能だが、
35歳を過ぎたあたりから、それは不可能になるそうだ。
なぜなら、周りの抱くイメージというのは、
そう簡単に変えることができな ...
何よりも興味深い
俺が、移送や自立支援など精神保健の業務に携わるとき、
入り口として、俺と家族との「面談」があるのだが、
実はその前に、すべての礎となる業務「ヒアリング(聞き取り)」がある。
これは対象者の現状、既往歴だけではなく
生育歴、家族・友人との関係、趣味嗜好まで、
本人に関するあらゆることを聞き取り、まとめる作業だ。
昔はそれも含めて全部自分でやっていたのだが、
...
ぐっすり眠る方法
昨日のコメントで、「難問をひきずることなくぐっすり眠る方法」
について質問があったので、ちょっと考えてみた。
俺の仕事は、何時から何時、という定時制ではないので、
基本的に、眠れるときに寝ておくという生活だ。
だからベッドに入るタイミングというのは、たいてい、
ガチで考えまくり動きまくり働きまくったあとで、
気力体力を使い果たしているから、コロッと眠れてしまう。
排除からは退化しか生まれない
いつも言っていることだけれど、
「面倒」や「苦労」を避け、簡単に排除して生きるひとの、なんと多いことか。
最近は、幼い子どもの命すら、あっさり排除される。
虐待死のニュースを見るたび、そう思う。
そんな人間が増えたからこそ、逆張りを行くのが俺のポリシーだ。
皆が面倒がって、嫌がって、「苦労するよ」と言うような物事や人間、
それこそを受け入れてやっていこうと、改めて思う ...
俺のある一日
朝。張り切ってスタート。
今日こそ難問を解決する! いい汗かいて頑張ろう!!
↓
↓
↓
↓
夜。疲れ切った状態で帰路につく。
かなり頑張ったが、「ん~~」といった状況。
脂汗をかいてテカテカの一日だった。
帰宅後はすぐ布団にもぐりこみ、
また ...
家族の力
俺は仕事を通じて、家族の力が本当に弱まっているのを、ひしひしと感じている。
家族の力というのは、きれいな言葉で言うと、
“絆”とか”信頼”とかになるのかもしれないが、
俺の感覚で言うと、「体力のねー家族だな」って感じだ。
根気、忍耐、粘り強さ、結束……
体育会系みたいなノリだが、その“体力”こそが、
家族という共同体から失われているように思う。
  ...
大人の役割
この間、「IT人材高齢化」に関するニュースを見かけた。
俺は超アナログ人間なので、細かいことはよく分からないが、
「ある金融業のIT部門では、平均年齢がすでに50歳を超えており、
業務内容に対して賃金が見合わないことに苦慮している。
また、ある製造業の大手企業では、情報システム子会社のベテラン社員が古い技術に固執し、
本社IT部門が推進しようとしている新規技術の採用を阻止しようとする動きに困惑しているとい ...
子供の命
大阪で起きた女児虐待死のことがニュースになっている。
亡くなった女の子は難病を患っており、行政の育児支援も受けていた、
寒空の下、家から閉め出されている姿が、近隣住民に目撃されていた、
などという報道もされている。
それでいて、なぜ、こんなことに? という疑問がぬぐえない。
ちなみに厚労省の「子ども虐待対応の手引き」(平25.8 ...