トラブル増加の現実
少し前になるが、精神科医療に従事する関係者から、こんな話を聞いた。
精神保健福祉法改正後、やたらと早期退院を促すようになった保健所に対して、
「早期退院により地域でのトラブルが増えている現状について、どのように考えるのか」
と尋ねたところ、明確な回答はなかったそうである。
保健所が、回答どころか否定もしなかったということは、
法改正によるマイナスの余波が、
現場レベル ...
高倉健さん
高倉健さんが亡くなった。
俺は、作品をたくさん観ているような熱狂的なファンではないが、
以前、NHKでやっていたドキュメンタリーを観て、いたく感動した覚えがある。
芝居にかける情熱と、そのストイックな生き様に、
「俺もこういうふうに年をとりたいものだ」と、素直に思った。
高倉健さんの最後については、事務所からのコメントで、
生ききった安らかな笑顔だったことと、 ...
覚悟
実は先週末から、かつて経験したことのないほど、
緊迫・切迫したケースを請け負っている。
相談を受けた段階で、これはかなりの難問だということは分かっていたし
こころのどこかで、「やめておけ」と言っている自分がいた。
しかし、目の前の事態から、どうしても逃げることができなかった。
ここで逃げるなら、この仕事を辞めなければならないとも思った。
俺は ...
俺の勝負メシ
食にうるさい地域で育ったので、食べるものには多少のこだわりのある俺だが、
現場仕事に向かう前の勝負メシは、これだ!!
1分30秒以内に完食。
お湯を入れて待っている3分のほうが長いってやつだな。
こんな感じでささっと食べられるし、
身体も温まるので、これからの寒い季節には特にありがたい。
& ...
人生で本当に大切なものは何か
Facebookではもう紹介したのだが、
知人から教えてもらったこのページを、皆さんにもぜひ読んでほしい。
俺の仕事に関して言えば、家族の問題に携わるようになって約20年、
その間だけでも、殺伐とした家族・親子が増えたように思う。
家族の間で「殺す」「殺される」という言葉が飛びかい、
子供が事件や事故を起こすと分かっていて、放置する親がいる。
継続の難しさ
「継続は力なり」とはもっともな言葉だが、
どんなに好きなことであっても、続けるには苦しさが伴う。
かく言う俺も、仕事をしていて「ハア……」となることはいっぱいあるし、
ブログを書くのも飽きたな、と思う瞬間も、たまにだが、ある(笑)
「プロのスポーツ選手だってそうだよ」とは、
プロスポーツの現場で仕事をしている人が、教えてくれたことだ。
憧れと ...
コメントについて
俺のブログのコメント欄は自由に書き込めるようにしてある。
基本的にどんな内容でも、こちらで削除したりはしていない。
いただいたコメントにはできるだけ返事をしたいと思っているし、
実のある批判なら、誠実に受け止めようと思っている。
ただし、脅迫とも受け取れる物騒なコメントについては、
その内容と詳細情報を、すみやかに警察当局に通報する。
これは常日頃、俺が関係各所から受 ...
俺が唸った! 名言 その12
「仕事も人生も、計画通りになど行くはずがない。
不確定要素の連続であり、それを楽しめる奴が勝つ!」
(某大企業の社長)
俺の敬愛する年上の先輩の言葉だ。
この先輩は、某大企業の社長なのだが、こうも言っていた。
「最近は、不確定な出来事が起きた瞬間に、暗い ...
血が騒ぐ
昨日、本気塾を卒塾して、現在は一人暮らしをしている元塾生に会った。
いつ見ても健康そのものの顔をしていて、喜ばしい限りだ。
彼女は約10年前まで、ありとあらゆる薬物をやりまくっていたのだが、
今ではそれが嘘のような、更生ぶりである。
俺が関わってきた中で、「こいつはもう大丈夫だ!」と太鼓判を押せる、数少ない人間でもある。
二度と薬物に手を出すことはないだろうと、誰もが思える彼女で ...
どんなふうに年をとるか
俺のところに舞い込んでくる依頼には、
これまでの経験をもとに、パパッとできてしまう仕事もあれば、
自分自身を追い込んで、追い込んで、追い込みまくらなければ、
引き受けられない仕事もある。
依頼を断ることは簡単なのだが、難易度が高ければ高いほど、
「やるしかない!」と血が騒いでしまう。
事務所のスタッフが、「この仕事はちょっと……うーん」と
眉間にシワを寄せているのを見たときなんかに ...
やっぱり早くもクリスマス
今日、車を運転していたら、ラジオからクリスマスソングが流れてきた。
澄み渡るような秋晴れの空を楽しんでいた俺は、
思わず「早ッ!」とつぶやいてしまった。
しかしよくよく見てみれば、
街のウインドウは早くもクリスマスの装飾であふれているのである。
この季節感のなさは、もはや取り戻せないものとして、
定着してしまったのかもしれない。
去年の11月にも、俺は
家族の絆だけじゃあダメなんだな
俺が昔、説得移送をはじめた理由の一つには、
「家族の絆を取り戻してほしい」という思いがあった。
病状が悪化し、第三者が間に入って医療につなげるしかない状況で、
下手をすれば、ますます家族の間に亀裂が入るかもしれない。
しかし俺はその状況を逆手にとり、家族が言葉で伝えられないことを、間に入って伝えてきた。
家族が本気で本人のことを心配している、想っているということ。
それを本人に理解してもらうた ...
俺がメディアに出る理由
ときどきテレビの取材なんかも受けている俺だが、
扱う問題がヘビーなので、毎回、ハードルが高い取材になる。
そこまでしてなぜメディアに出るのか? といえば、
真実を知ってほしいという思いがあるからだ。
ストーカーや家族間の殺傷事件はじわじわ増えている実感があるし、
加害者に精神科の通院歴があった、家族が保健所や行政機関に相談していた……
という背景が、ニュースの中で取り ...
帯状疱疹との闘い
若い頃に患った帯状疱疹が、今でもちょいちょい出てくる。
顔や身体がピリピリと痛むし、水ぶくれもできるしで、けっこうきつい。
帯状疱疹に限らず、体調が悪くて医者に行くと必ず、
「このままでは失明する」「糖尿病になる」「脳梗塞になる」……
など、恐ろしいことばかり宣告される。
対処法としては、睡眠をしっかりとる、ストレスをためない、栄養をとるなど、
要するに免疫力を上げる ...
休み休みで参ります
連休が終わり、世の中が通常運転になると、ホッとする。
今は本当に連休が多すぎて、仕事が思うように進まない。
家族から緊急のSOSがあっても、
肝心の当該行政機関は、連休はしっかり休んじゃっているし、
民間の精神科病院も、日祝は手続きができないことが多い。
“待ったなし”の案件ばかり扱っている俺としては
非常にやりにくいのである。
別に行政機関や医療機関に限 ...
真実をねじ曲げることなどできないのだ!
俺は本気塾で、違法行為を行ってきた人間の更生に携わっているのだが、
どんなに周りが一生懸命になって、その人間を立ち直らせようと頑張ったところで、
最後はやはり、本人の“こころ”にかかっていることは言うまでもない。
いつまでたっても自らの行為を省みない、
被害者や迷惑をかけた相手に対して、謝罪も償いもない。
そんな人間は、周囲がいくらフォローをしようとも、同じことを繰り返す。
そうなったときには ...
EQについての本を読んだ
この間、EQ(心の知能指数)に関する本を読んでいて、
これからの世の中を生き抜くためには、
この部分がますます欠かせなくなっていくんだろうな、と感じた。
EQについては専門書がたくさん出ているので詳しくは書かないが、
EQ理論提唱者が述べているEQの五大要素とは、以下のようなものである。
1.自分の感情を正確に知る
2.自分の感情をコントロールできる
3. ...
「TOYOTA」「ラーメン」「マー君」
そういえば、NYにいる間、日本について耳にした話題といえば、
「TOYOTA」「ラーメン」「マー君」
こればっかりだったよ!
日本もグローバル化とか言って頑張っているけど、
アメリカにおける存在感って、この程度なのかな……と、ちょっと拍子抜けした。
もちろん、個人でアメリカに渡って成功を収めているひとも、いる。
そういうひとに話を聞くと、たしかに日本の景気が良いときは ...
They Dance Alone
以前のブログにも書いたことだが、二週間ほど前に、
俺が携わっていた患者さんが急に亡くなってしまった。
彼は入院中の身だったので、持ち物もそんなになかったのだが、
俺は遺品として、彼が聞いていたCDをもらってきた。
NYに行く前は、ずっとそのCDばかりを聞いていた。
その中に、スティングのベストアルバムがあった。
スティングは俺も昔から好きで、けっこう聞いてきたのだが
俺が唸った! 名言 その11
「成功の秘訣は、人脈と運」
(ウォール街で大成功した日本人)
究極のところまで登りつめたひとの言葉は、シンプルである。
「人脈」と「運」なんて、自分でどうこうできるものではない、
と思うひともいるかもしれない。
しかし俺はこの言葉を聞いて、「人脈」と「運」こそ実は、
その人間の生き様をあらわすものではないかと思った。
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