俺の友達
NYでは、旧友に会った!
デトロイトからわざわざ、NYに駆けつけてくれたのだ。
彼は現在、アメリカとメキシコで事業を営み、成功もさせている。
俺が出会った大学時代と変わらず、寡黙に、
チャレンジ精神を忘れず、日々をコツコツと積み上げている。
そんな彼は、20歳でアメリカに一人旅に出た際、 “自由の女神”像を見上げ、
「いつかアメリカで仕事を成功させよう!」と ...
NYで……
NYでもエボラ感染者が見つかり、何かと慌ただしかった。
それも含めていろいろなことがあり、
今回のNY出張の本来の目的は、思ったように果たせなかった。
しかし別にいい。成果はいずれあらわれるのだ。
今回、NYで出会ったある日本人の方に、こう言われた。
「押川さんのやっている仕事は、面白いね。
日本という国では、なかなか認められ ...
ケンカの強い奴が勝つんじゃないの
NYに来て思ったのは、「ケンカの強そうな奴が多いな!」ってことだ。
単純に腕力が強そう、身体がでかいってひともいるが、
目つきや表情に気合いがみなぎっていて、
「絶対、負けねー」みたいなオーラを振りまいて歩いているひとが多い。
それを俺なりに表現すると、「ケンカ強そう」ってなっちゃうわけだが、
アメリカという国が、さまざまな問題を抱えつつも
いつまでも世界中から人が集まる国でありつづける理由が ...
「すべてお見通し」と言えるか
「プライバシー保護」「自由」「人権」……
それらが声高に叫ばれる時代になったけれども、
ひとたび履き違えたときには、行き着くところは
精神疾患か犯罪か、という気がしている。
住居が長屋だったり、兄弟で同部屋が当たり前だった頃には、
プライバシーなどないも同然で、鬱陶しい反面、
「見られている」ということが、人々のこころのバランスをとっていたように思う。
し ...
命の重み
「軽い」人間は嫌いだ、と俺はたびたび書いてきたが、
言動や考え方の軽さは結局、「命」の軽さにつながる。
ひと様の命を軽く扱い、自分の命をも粗末にして生きる。
だから腹が立つのだ。
現状の精神科医療の仕組みについても同じだ。
精神疾患は、命にとても近いところにある。
自殺もそうだが、たとえば幻覚や妄想に悩まされて、十分に食事がとれていない。
長年のひきこもりの結果、身体疾患や虫歯など ...
バカたれが!!
ある患者さんとの面会(外出)の際には、
いつも、病院近くのファミレスを利用していた。
病院では甘い物があまり食べられないからと、
毎回、パフェなどを喜んで食べていた。
先日、その患者さんが、急に亡くなってしまった。
検視の結果、事件性はないとされたが、
持病があったわけでもなく、死因は特定で ...
自由な時間をなくせ!
こころの病気のひとが精神科病院に入院すると、
程度の差はあれど、良くなるのはなぜか。
治療や投薬の効果はもちろんだが、
他者が介入する、という側面があることは、
非常に大きいのではないだろうか。
精神科の病棟は、基本的に他の患者との相部屋である。
もちろん個室や保護室もあるが、
医師の回診や看護師の見回りがあり、
「まったく一人の時間」というの ...
毒親、毒母
少し前になるが、「毒親」や「毒母」について、
子供(といってももう大人だが)が体験をつづった書籍の発売が、
相次いでいるという記事を目にした。
こういうことを正面切って言える時代になったんだなあと、
感慨深い気持ちで、その記事を読んだ。
「毒親」と言われるのはおもに母親で、
体験談を公表しているのも、ほとんどが女性であるところが、また興味深い。
男(父親) ...
ペコちゃん
生きていて働いていれば、
ひと様に頭を下げなければならないことも、たくさんある。
謝罪にしても、何か頼みごとをするにしても、
「このひとに頭を下げられちゃあ、しょうがねえな」
と相手に思ってもらえるような、頭の下げ方。
それが、年くったおっさん、おばさんのあるべき姿じゃないかと
俺は思っている。
ところが反対に、年をとるほど、ペコペコペコペコ……
嘘と妄想
立派な家に住み、親は社会的地位のある職業に就いている。
子供の教育には金を惜しまず、多少の無理をしてでも、
習い事をさせたり、金のかかる学校にいかせたりする。
外側から見たときには、恵まれた一つの家庭に見える。
それなのに、子供がある程度の年齢になったとき、
ひきこもりになったり、こころの病気になったり、
あるいは薬物乱用など犯罪に手を染めるようになる。
...
ガタガタ言うてる場合かっ!?
若いときはデタラメばかりやってきた俺だが、一つラッキーだったのは、
「すでに答えが出ている物を暗記だけしてもしょうがない。
そんなヒマがあったら、自分で考えろ!」
ということを教えてくれる大人に、たくさん巡り会えたということだ。
たとえば俺の母親もそういうタイプだったし、
高校にも大学にも、そんなことを言っている先生がいた。
彼らに共通していたのは、過去の歴史を踏まえ ...
内面の暴走族
ある患者さんと話をしていて、思ったことがある。
この患者さんは、精神疾患を患い長年、自宅にひきこもっていた。
家族は、何度も服薬や通院を勧めたが、ずっと拒否し、
病気を悪化させてしまった。
服薬や通院を拒否するのは、
患者さんに病識(自分が病気であるという認識)がないからだ、
と一般的に考えられているし、俺も基本的にはそうだと思っている。
俺の説得
昨日の記事の続きで一応、言っておくと
患者さんと楽しくラーメンを食べるところまで含めて、
俺にとっての「説得」なんだよなあ。
今回のような移送にしても、本人への面会にしても、
あらかじめ調査もするし、シミュレーションもこれでもかっていうほどやる。
でも本番になってみれば、予想外の出来事の連続だ。
時間のズレや状況の変化、関係者の都合、急な悪天候など……
患 ...
今年最高のラーメン
昨日は、ある患者さんのグループホーム入所に同行した。
この患者さんは、重度の統合失調症で、
家族から相談を受けて俺が介入したときには、会話も成り立たず、
社会性をまったく失っている状態だった。
俺は、本人を説得してまずは医療につなぎ、
その後も面会などを重ね、人間関係を育んできた。
入院治療により症状は改善したものの、問題行動やトラブルがない ...
真実を知る
本気塾などで、若いひとに携わるとき、俺が何をしているかと言えば、
真実に気づき、それを教えているにすぎない。
一つは、本人が行っている違法行為や、倫理道徳からはずれた行為だ。
薬物など自覚してやっていることもあれば、
他人に乗せられ、無自覚のうちに犯罪の片棒を担いでいることもある。
これに関しては、法に照らし合わせ、駄目なものは駄目と言うし、
警察にも介入してもらう ...
弱者のために
この間、親しい記者と酒を飲んでいたときに、同席していた若い記者が、
「自分は、弱者のためにこの仕事をしているんです」と言った。
ほお~と感心した俺は、一発、厳しいことを言っておいた。
「じゃああなた、まずは、組織の上の人間と闘ってくださいよ!」
なんで俺がそんなことを言ったのかというと、
その若い記者が「弱者のため」とか言いながら、
上司の顔色を、ものすごく伺っている ...
人間関係の逆張り
自分とはそりが合わない、生理的に合わない、話が合わない……、
ほとんどのひとが、そういう他人を敬遠し、退けて生きていると思う。
そして、それこそが正しいやり方だという概念が、まかり通っている。
でも本当に、それでいいのだろうか。
そういう相手に真摯に向き合ってこそ、
本質が見えて学ぶことも多いし、なにより自分自身が鍛えられる。
俺は、その信念で、ずっとやってきた。
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人間としての格差
格差社会が叫ばれて久しいが、俺は、経済的な格差だけでなく、
人間としての格差についても、考えている。
俺にとっての人間の格差、そのもっとも分かりやすいラインは、
法を犯しながら生きているか、法を遵守して生きているか、それに尽きる。
おそらく多くのひとが、
「法を遵守するのは、当たり前のことじゃないか」と思うだろうが、
今は本当に、見た目では分かりにくいところでの犯罪が ...
俺のめいっぱい
40代も後半戦に入り、さすがに身体の疲れが抜けないなあとか、
眠いなあ、ちょっと休みたいなあとか思ったりすることもあるのだが、
でも俺はすぐに、こう思い直す。
死んだらきついこともなくなる。
いくらでも眠れる。
だったら生きている間は、寝る間も惜しんで、
きついことでもめいっぱいやってやろう。
俺は、“人間に向き合う”仕事をしているので、
自分 ...