軽い
以前、厄介事に巻き込まれていたところを助けた若い奴から、
久しぶりに電話があった。
「押川先生……助けてください……」
と、幽霊みたいな弱々しい声で泣いている。
どうやら再び、別の厄介事に巻き込まれたらしい。
トラブルを引き寄せる磁石みたいな奴である。
俺が唸った! 名言 その9
「人間、年をとればとるほど、先輩は減って後輩が増える。
だからやっぱり、若いひとにはちゃんとせないかん!」
(剣山作って50年!の石﨑社長)
先日、新潟で剣山を作っている石﨑社長に会いに行った。
仕事の話が終わると、午後3時から11時まで酒を飲んだ。
新潟だけに最初から最後まで日本酒だ。
社長はどれだけ飲んでも上機嫌だ。すごいぜ。
気づかいと感謝
一時代を築いてきた年上の先輩を見ていて思うことは、
彼らは裏方さんをとても大事にしている、ということだ。
皆が呼び捨てにして、あごで使っているような立場のひとにほど、
気づかい、感謝のこころを忘れずに接している。
かっこいいな、と、俺は思う。
人間、自分の地位があがったり、金もうけがうまくいったりすると、
裏方さん含め、立場の弱いひと、地位の低いひとに対して、 ...
新潟のブルー
週末は仕事で新潟を訪れた。
新潟は、東京のじめっとした天気を忘れさせるような晴天だった。
仕事をすませると、俺の足は思わず海に向かっていた。
ブルーを観て良い気分になりたかったのだ。
遠くに見えるのは佐渡島だ。
橋の先で、親子 ...
犬
本気塾で飼っている犬(ゴウ)が9歳になった。
人間でいったら50~60歳だろうか。
俺より年上のくせに、元気いっぱいだ。
頭は悪いが、これまで数々の塾生をこいつなりに支えてきた。
お祝いをしてやった。
40秒に一人が自殺だって
今日のニュースで、世界の自殺者は年間80万人を越え、
平均すると、40秒に一人が自殺したことになる、と報道されていた。
数字で見ると、なかなかすごいな。
国によって文化的背景や情勢も異なる以上、
自殺の理由なんて一概に言えないとは思う。
でも俺はやっぱり、自殺を選ぶひとがいる一方で、
生きたくても生きられないひとがいるってことを考えてしまう。 ...
ひと様のために
若い頃は、むちゃくちゃに身体を酷使してもピンピンしていた俺だが、
最近はさすがに、年齢からくる身体的な衰えを感じる。
ちょっとの睡眠不足や酒の飲み過ぎが、
シャレにならない症状で出てくるんだから、参っちゃうね。
しかし、こういうときほど「ひと様のためにやれ!」というのが、俺のモットーだ。
モットーというと格好良すぎるかも。
俺なりの処世術って感じかな。
& ...
家族の崩壊と解体
家庭内暴力やネグレクト、一家離散など、
様々な事柄を要因として社会一般的な体をなしていない家庭を表すのに、
【家庭崩壊(家族崩壊)】という言葉がある。
しかし俺の頭に最近、思い浮かんでいるのは、
【家族解体】という言葉である。
【崩壊】というのは、俺の経験からくる理屈で言うと、
家族の関係がこじれきって、親殺し子殺しにまで発展したような、
もうどうにもなら ...
「孤独」のもたらす功罪を考える②
「孤独」に忍び寄るのは、「こころの病気」も、またしかりだ。
家族に先立たれた、疎遠になった、恋人と別れた……
そういったことをきっかけにしてひきこもるようになり、
やがて精神疾患を発症してしまうことは、決して珍しいケースではない。
それに、「孤独」により精神のバランスを崩せば、
誰かに依存しすぎてDVやストーカー行為に発展してしまったり、
あるいは薬物などに依存してし ...
「孤独」のもたらす功罪を考える①
先日の「消費し、消費される人生」、「持ちつ持たれつお互い様」
の記事でも少し触れていることだが、
高齢者をターゲットにした詐欺(限りなく詐欺に近い商売も含め)について取材をしていた際に、
弁護士の先生が、「これは家族の構造的な変化がもたらした、社会問題だ」と言った。
どういうことかというと、これまで日本人というのは、
「家族」「会社」「地域社会」といったものに、無条件に守られてきたわけだが、
...
故郷福岡を推してみる
この何年か、仕事の関係で東京と福岡を行ったり来たりしている。
俺は小倉(現北九州市)で生まれ育ったが、高校卒業後に上京した。
それ以来、地元の親戚とも疎遠だし、小中高時代の友達も数えるほどしかいないので、
故郷に対する思い入れは、ほとんどない。
ヤバい家族からの相談にのったり、ヤバいひとに会いに行ったり、
そういう仕事をしている俺には、何でもごった煮の新宿のような街こそが、性に合 ...
移り変わりのスピード
最近、本気で仕事をしているひとたちと接していて思うのは、
「時代の移り変わりの速さを意識しろ!」ということだ。
たとえば、人間は、本で読んだりテレビで観たり識者に教えてもらったりして
何か新しい情報を得ると、自分がとても成長した気持ちになる。
だが、俺たちが「知った」時点で、それはすでに古い情報なのだということを、分かっておかねばならない。
なぜなら世界では、それを上回るスピードで、いろんなことが更新され ...
持ちつ持たれつお互い様
「ひとに迷惑かけたくない」と、たいていのひとが思っているだろうが、
しかし、生きていれば、迷惑をかけたり、かけられたりの連続である。
もちろん法を犯したり、むやみやたらに傷つけたり、というのは論外だが、
仕事だって、一生懸命やっていてもミスをすることはある。
そんなつもりなくても、誰かに迷惑をかけることなんて、たくさんある。
家族、友達、恋人同士の仲にしたって、
厄介 ...
消費し、消費される人生
ここ何ヶ月か、ある件を取材で調べているのだが、
それを通じて、俺なりに思ったことがある。
それは、これだけ世の中が不況になると、
生まれたときから死ぬまで、「自分自身の人生」すら消費・搾取の対象と見なされようになる、
ということだ。
たとえば幼少期からすでに、幼児教育だなんだとお金をかけさせる商売がある。
ビックリすることに、0歳児を対象としたプログラムなんていうもの ...
熱帯化日本
八月も終わりに近づいてきたが、まだまだ暑いな。
なぜか発熱までしてしまって、暑さ倍増である。
学生の頃、そのうちバブルが崩壊し、経済成長も終わるだろうことは何となく想像していた俺も、
連日40度近い気温が出るような、ここまで暑い国になるとは、さすがに思っていなかった。
湿度が高いせいか、気温の高い海外諸国出身のひとでさえ、
日本(東京)の暑さには驚くそうである。
...
「人気」とは人の気
何があってもへこたれない、ネガティブな言動が1ミリたりともないひとに、
ときどきお目にかかることがある。
面倒なことや危ないことに遭遇しても、迷ったり悩んだりしないし、
他人からボロカス言われても、ぜんぜん堪えない。
気持ちの切り替えが早いと言うよりは、
「落ち込む」とか「悩む」という思考回路がないみたいだ。
何も考えていないおバカさん、とい ...
暗記<やる気元気
昨日、ニュースで出ていたが、
最近の国民生活に関する世論調査で、
3人に2人が生活に不安を感じているという結果が出たそうである。
今の時代の漠然とした閉塞感をみたときには、
まあ、当然の結果かな、と思う。
この諸悪の根源は、やっぱり暗記の教育にあったと俺は思う。
暗記の暗(諳)には、諳(そら)んずる、という意味があるらしいのだが、
礎となる愛情
人間力のある奴、魅力のある奴、秀でた能力のある奴、
反対に、社会適応できない奴、凶悪な事件を起こす奴……
この礎は、幼少期に親からどれだけ愛情をもらったかで決まるのではないかと、
俺は確信を持っている。
もちろんなかには、親を知らずに育ち、それでも立派なひともいるが、
そういうひとは、常人には計り知れないような苦労、きつい思いをしてきているので、数は少ない。
ここでは ...