戦国時代
俺は、患者さんを医療や施設につなげるために “説得”をする。
本人がどんな状態にあろうと、依頼となれば直接会って話をする。
それはたしかに俺の特技であり、武器でもあるのだが、
実は俺に限らず、精神保健分野で仕事をしようと思ったときには、
絶対に避けては通れない部分ではないだろうか。
患者の中には、自傷他害行為など、危険な行為を繰り返すひともいる。
「触法精神障害者」という言葉があるように、犯罪 ...
楽なほう、楽なほう
人間、楽なほうへ流れることに慣れたら、だめだな。
自分の身に起きている面倒なことは全部ほったらかし。
真剣に考えないどころか、
自分に都合のいい理屈まで用意するようになる。
だから、他人様への屁理屈だけは立派で、
まともなひとたちからは、嫌われて無視される。
楽なほう、楽なほうへ流れていったら、
行き着くところは、下流でしかないのにな。
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けっこうです
天国と地獄の境の門番。
俺は、自分のやっていることを
そんなふうに思うことがある。
今までいろんな人間と関わってきて、そのつど、
俺なりに全力で力を貸してきたつもりだ。
結果、まっとうな道を歩き直している奴もいれば、
ヤバい世界が忘れられなくて、戻っていった奴もいる。
結局は本人が決めることだから、止めようもないが、
ヤバい世界に戻る奴に対して、俺にできることはもうな ...
面談でにっこり
家族との面談で、俺がにっこり笑うことは滅多にない。
笑えない案件、笑えない家族ばかりだからな!!
しかしこの間の面談で、俺は久々ににっこりした。
この両親なら、問題は良い方向に解決するだろうと、
太鼓判が押すことができたからだ。
両親の潔さ、前向きさに、俺はこころを打たれ、
一ファンとして、強力にサポートしていこうと思った。
結果は俺が出すのではなく、
人生のテーマ
従業員が五千人も一万人もいるような企業に対して、
フリーの人間や、少数精鋭の企業が勝とうと思ったら、
「ここだけは、このひと(会社)にしかできない!」という、
一点突破しかない。
だからと言って、一つのことだけをやればいいとは限らない。
いろんな案件や企画に足を突っ込む柔軟性も必要だ。
俺も若い頃から今まで、
ずいぶんいろんなことにクビを突っ込んできた。
地に足つけて
俺がよくいく二丁目の店のママが、最近は
「東京オリンピックまでは生きるわよ!」
と言っている。
ママは、1964年の東京オリンピックも実際に見ている。
だからこそ、オリンピックそのものというよりも、
その後の日本を見ずに死ねるか!ってとこらしい。
今も、建築業界が大忙しになるなど、分野によっては
オリンピック特需がすでに始まっている。
1964年の日本のお祭り感も ...
おっちゃんの人間力
俺はもともと、機械をいじることには興味もないし、
あんまり得意でもない。
パソコンなんかメールやネットを見るくらいしか使わないし、
未だにガラケーを愛用している。
だから最近の若いひとが、
何でも、パソコンを使ってあっという間に調べて、
資料なんかもババッーと作ってしまうのを見ると、
純粋にすごいなあと思う。
30代の奴に対しても「上手いこと作 ...
逆張り人生
思えば俺は、他人様の逆を張るということを、
常にやってきたように思う。
たとえば俺が大学生だったときは、バブルの絶頂期で、
周囲のほとんどが、「大企業に就職すれば、一生安泰だ」と信じ込んでいて、
だからみんな、学歴やら資格やらに固執していた。
俺が大学を中退して肉体労働から始めると決めたときには、
とっても冷ややかな目で見られたもんだよ。
金がないない
金があるのに「ないない」と言い聞かせて子育てすると、
トンデモナイ子供ができあがる。
そうやって育てられて、すっかり歪んでしまった人間を、
俺は10人くらい知っている。
こいつらは大抵、親から「勉強しろ」「いい大学にいけ」
と強烈に言われて、あるいは空気で伝えられて育っているんだけど、
一方で「金がないから私立はだめだ」とか言われている。
結局、国立にいけなくて、奨学金で大学を卒業 ...
資格とコンプレックス
いい大学を出たとか、資格を持っているとかそれだけで、
えらい上から目線で、他人を区別差別する奴がいる。
とくに俺みたいな “THE現場”って風体の人間には、
最初から疑いの眼差しを向けてくるし、
結論だけ言えばすむようなことも、こねくりまわして説明し、
こちらが少しでもミスを犯そうものなら、
鬼の首をとったみたいに騒ぎ立てる。
そういう対応をされたときに、 ...
母親の帝国
昨日の記事と関連することでもあるが、
こころの病気になったり、あるいは犯罪を犯してしまったりする
子供(といってもすでに10~30代)の過去を紐解いていくと、
母親からの呪縛に苦しめられているというケースが、往々にしてある。
子育ては母親の責任だ、と決めつけたいわけではない。
だが、子供に直に接する時間やその密度は、
父親は、母親にはかなわない部分があるのは確かだ。
空想を生きる
仕事で受けている相談業務ではなく、
たとえば飲み屋でたまに顔を合わせるようなひとから、
突如、複雑な家庭の事情や家族の問題など、
ヘビーな話を打ち明けられることが、よくある。
おそらく俺自身が、会話のなかで、
相手のこころのボタンを押すような言葉を、
投げかけてしまっているのだろう。
初対面の相手と話す内容なんて、
仕事のこと、生まれた場所、育 ...
エスカレーターで行ったり来たりは無理なのだ!
昨日の記事の続きである。
仕事の役割を大きく分けたときには、
二つの種類があると、俺は考えている。
会社の業務を司るブレーンと、その下(現場)で働くひとたち。
たとえば、役所でいうところの「キャリア」と、
「ノンキャリア」の区別と言えば、わかりやすいだろうか。
ドラマや小説では、この「キャリア」「ブレーン」の人間は、
こころがなくて、見栄や体裁や金にがめつ ...
現場の人間は「心のシマ」を増やすしかないのだ!
俺は、働くということの経歴を警備業から始め、
一時は会社を百人以上の従業員を抱えるまでに大きくしたが、
そのうちに、あることに気づいた。
それは、警備業という仕事には、どうしたって
「シマ」という限界がつきまとう、ということだ。
警備業(ひいては建設業界)は、強烈な縦割り社会である。
会社を成長させようと思っても、上へはなかなか食い込めない。
あるのは、同 ...
また事件が…
父親殺害後、飛び降り自殺か マンションの27階で父子死亡
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(以下引用:産経新聞 2014年4月20日)
20日午前2時50分ごろ、東京都江東区豊洲のマンション27階で、「主人が包丁で刺され、息をしていない」と女性(73)から110番通報があった。警視庁深川署員が駆けつけたところ、夫の税理士の男性(77)が寝室で胸などから血を流して倒れ、部屋の真下の敷地では長男(46)も倒れ ...
失敗を褒める
仕事上の失敗に対して、
上司から「よくやった」と言われた、
という話を聞いた。
これは、度量がなければ言えないセリフだ。
この上司は、成功ばかり続いている件に対しては、
「ヤラセでもやってんじゃないのか?」
と疑いを持っていたともいう。
やる気がない、同じ失敗を繰り返すなどは論外だが、
一生懸命やっていても、失敗するこ ...
責任
この間、新潟の剣山製作会社で仕事の話をしたときに、
そこの社長が、
「製品に対しての責任は、自分がとりますから」
ということを、きっぱりと言い切った。
最近は、こうやって言い切る大人に、
あまり出会えないと、俺は感じている。
だから俺は、社長のこの言葉だけで感動し、
社長のために、俺も精一杯頑張ろうと、
こころから思った。
「責任を ...
そして新たに
基本的に、どこに行っても、
ざっくばらんに言いたいことを言っちゃう俺だが
昨日の講演に当たっては、
直前まで頭を振り絞って原稿を作った。
このブログには何度か書いてきたことだが、
現状では、妄想や幻聴など精神障害と思しき症状を呈し、
事件や事故につながるような言動があるひとが身近にいても、
速やかに精神科医療につなげるのは、至難の業だ。
精神保 ...
警察大学校 講演
今日は、警察大学校で講演を行った。
由緒正しき場所に登壇することができ、
神聖な気持ちを呼び起こされた。
スペシャリストたちの真剣な眼差しを前に、
俺も本気の講演ができた。
終わった後は、非常に清々しい気持ちになった。
今後も一市民として、警察に協力できるよう
頑張っていこうと、改めて思った。
振り向けば詐欺師
暗記が得意なことと頭がいいことは違うし、
知識があるからえらいというわけじゃない。
…ということは、今までにも書いてきたことだけれど
これを忘れたときには、ひとは簡単に詐欺師になれる。
教科書や参考書に書いてあることや、
ちょっと調べれば分かるようなことを、
「自分には知識がある」などと自負して、
ぺらぺらしゃべること自体、馬鹿の始まりである。