押川の「人間臭い」生き様

先日、携わっていた人間がまた一人、この世を去った。まだ、30代前半だった。

彼女は、小学生の頃からシンナーをはじめ、覚せい剤も相当な量を摂取してきた人間だ。出会いのきっかけは、知り合いの警察官が、「覚せい剤使用の罪で服役し、出所したばかりの女性が、更生したいと言っている。一度、話を聞いてやってもらえないか」と言ってきたのだ。

うちは基本的に、家族からの依頼しか請けていないのだが、地元の人間ということもあり、「本気塾」に呼んで話を聞いた。

 

気持ち!「人間臭い」コラム

以前、薬物使用障害からの更生について書いてほしいとコメントをしてくれた方がいたので、これまでに携わった事例を、何回かにわけて書いてみる。まずはK子編から。

――――――――――――――――――――――

K子は、10代でクラブ遊びに目覚め、同時に違法薬物に手を出すようになった。短大を卒業後は、夜遊びと薬物の影響で昼間の仕事は続かず、水商売で日銭を稼ぎながら、人気DJを「教祖」と崇め、夜毎クラブに通いつめた。大麻、LSD、MDMA、コカイン…手に入るものは躊躇なく、なん ...